株価の暴落には2種類ある

株価の暴落には2種類あります。景気悪化に伴う業績悪化によるものがひとつ。もうひとつは金融危機によるものです。

景気悪化に伴う業績悪化による株価下落は、それほど気にする必要はありません。たとえば日経平均株価でも東証株価指数(TOPIX)でも良いのですが、株価指数並みの下落率であれば、それは仕方がないということで受け入れるしかないでしょう。

ただし、日経平均株価が10%下落している場面で、自分の保有銘柄の株価が20%下落したとしたら、その時は個別銘柄固有の問題があるかも知れないので、なぜ市場平均よりも大きく売られたのかを調べて、検証する必要があります。

また、景気悪化で株式市場が低迷していたとしても、すべての銘柄がダメというのではなく、探せば投資先はあります。

たとえば神戸物産(3038)やサイゼリヤ(7581)、Genky DrugStores(9267)、大黒天物産(2791)などは一般的に、景気低迷局面では強い銘柄なので、マーケットが低迷しているような局面でも、株価が堅調に推移するケースがあります。

景気悪化の時はじっと我慢。これまでの経験から申し上げると、だいたい3〜4年も我慢すれば、景気悪化のトンネルを抜け出すことができます。

私の場合、周期的な景気悪化に伴う株価下落の場合は、フルポジションを維持しますが、そのときに保有している銘柄がいささか景気動向に左右されそうな場合には、保有銘柄の一部を見直します。基本的にはこのような景気悪化に強い会社の株式に入れ替えておくのです。

この点は、景気の悪化時だけでなく、成長投資枠で株式に投資する人には参考になると思います。なぜなら、成長投資枠は制度設計の関係もあって、頻繁に銘柄を入れ替えたり、売り買いを繰り返したりするのが、やりにくいからです。成長投資枠で投資する株式は、景気のよし悪しからあまり影響を受けることのない「割安成長株」がお勧めと言ってもよいでしょう。

専業投資家インフルエンサー

DAIBOUCHOU

※本記事は『バリュー投資の億り人が教える 新NISA「成長投資枠」で1億円:10日で学ぶ10年10倍株の探し方』(東洋経済新報社)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。記載内容は当時のものであり、また、投資の結果等に編集部は一切の責任を負いません。