ケガに注意!60代からは年末の大掃除で無理しない
また、年末の大掃除で無理をして病気やケガをしないことも大切です。
東京消防庁によると、2014年から2018年までの5年間に掃除中の事故により3852人が救急搬送され、そのうち676人が12月にケガした人とのこと。
他の月は250~350人なので、12月は通常の2倍近い人が搬送されていることになります。年代別の救急搬送人員では60代から80代が約6割と、シニア世代は特に注意が必要です。
参照:東京消防庁「掃除中の事故に注意!」
藤原さんは「踏み台を使わなければできないところや、力を入れなければ落ちない汚れなどは、年末の大掃除でやらないでください」と言います。
特にレンジフードの掃除は、お湯を使うとガス代や電気代もかかり、コストが上がります。また、高いところにあるので危険、家族が帰省したときにやってもらうのもいいですね。
寒いところも体調を崩しかねないので、わざわざ年末に掃除するのは避けましょう。
年末の大掃除をやらなくていい場所
・油汚れ(換気扇、コンロ、窓の外側)
冬は油が固まってとれにくいので、春から秋の間がベスト!
・高いところ(冷蔵庫の上、照明の上)
年末は、万が一骨折などをしても病院にかかれません。家族がいるときにお願いしましょう。
・寒いところ(ベランダ、庭、窓の外側)
風邪でもひいたら大変。気温が高い、春から秋の間の掃除がおすすめです。
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片付けない・無理しない!年末掃除の新常識5か条
年末の大掃除を時短するのに大事な5つのポイントを紹介します。エッと驚く項目もあるかもしれませんが、これを実践すると、大掃除が途端に楽になりますよ!
年末掃除の新常識1:ゴミの最終収集日をチェック
大掃除が終わったときにはゴミ収集が終了。大量のゴミとともにお正月を迎えることに……なんて経験はありませんか?
掃除をすれば当然ながら大量のゴミが出ます。生ゴミ、空き瓶・空き缶、プラスチックなど、地域により分別法は異なりますが、最終収集日から逆算して予定を組みましょう。
年末掃除の新常識2:1か所15分で計算を
「自分ができる量を考えて予定を組むのが基本」と藤原さん。掃除をしたい場所×15分の所要時間で、ゴミの最終収集日から逆算して予定を組みます。
年末掃除の新常識3:片付けない
大掃除というと「まず部屋の片付けから」という人が多いようです。でも、短時間で年末掃除を完了したい場合は、あえて片付けには手をつけず、「掃除」に集中しましょう。
年末掃除の新常識4:無理しない
高いところや寒いところは、体調を崩す心配もありますので無理しないでください。特に油汚れは、水温の低い冬は落ちにくいので、年末掃除では手を出さない方がベターです。
年末掃除の新常識5:汚れを拭いたらすぐ捨てる
「汚れた雑巾を水ですすいで別の所を拭くのは、実は菌を撒き散らしているのと一緒」と藤原さん。清潔にしたいところはウエットシートや古タオルを使い捨てる心持ちが大切です。
以上、5つの「年末掃除の新常識」の中でも、一番大切なことは「無理しない、片付けない」ことだという藤原さん。
そこで、今回は「年末掃除の新常識5か条」を元に、できるだけ少ない道具で、短い時間で、達成感も得て、スッキリ新年を迎えられる年末掃除に読者の黒田さんが挑戦しました。
■挑戦した人
黒田由美さん
「家族には、掃除苦手でしょ?と言われてますけど、がんばります」
冷蔵庫と玄関掃除に必要なもの
冷蔵庫と玄関掃除に準備するのは、ほとんどの家庭にあるもので大丈夫。エタノールスプレーとキッチンペーパーか、古タオルの組み合わせが基本。除菌シートでもOKです。
キッチンペーパーor古タオル
エタノールスプレーor除菌シート
セスキ炭酸ソーダ
壁・床用強力ウエットシート
手荒れが心配な場合は、ゴム手袋も用意しましょう。