体の中の汚れたものを吐き出すのが大事
Fast&Slow / PIXTA
賢者2人は、呼吸法においても「入れるより出す方が大事」と言います。
「人間、出すものを出せないほど苦しいことはありません。大便でも小便でもね。私は幸いそういう病気をしたことはありませんが、経験のある方は必ず言います。『出せないほど苦しいことはない』と。出せることは幸せなのです。呼吸も同じ。出せば、自ずときれいな息が入ってきますから」(横田管長)
「生きていく中で体の中に溜まった不要なものは吐く息や大便、小便、汗、涙などで体外に捨てて行くのだけれど、のべつまくなしに汗をかいたり大小便を出したりすることはできません。でも呼吸なら何回でも繰り返せます。そういう意味でも、呼吸法には大きな意味があると思っているんです」(帯津先生)
次回は、お二人が実践している健康法の一つ、柔らかい体と感性を取り戻す健康体操「真向法(まっこうほう)」のポイントとやり方を紹介していきます。
※本記事は、書籍『心とからだを磨く生き方』(インターブックス刊)より一部引用・抜粋して構成しています。
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教えてくれたのは……
■帯津良一(おびつ・りょういち)
医師、帯津三敬病院 名誉院長
1936年埼玉県川越市生まれ。東京大学医学部卒業、医学博士。都立駒込病院外科医長などを経て、82年、埼玉県川越市に帯津三敬病院を設立。日本ホリスティック医学協会名誉会長、日本ホメオパシー医学会理事長。著書に『帯津三敬病院「がん治療」最前線: からだとこころに優しい治療のすべて』(佼成出版社)など多数。
■横田南嶺(よこた・なんれい)
臨済宗円覚寺派 管長/花園大学 総長
1964年和歌山県生まれ。大学在学中に出家得度し、卒業と同時に京都建仁寺僧堂で修行。91年より円覚寺僧堂で修行し、99年、円覚寺僧堂師家に就任。2010年、同管長に就任。17年、花園大学総長に就任。著書に『自分を創る禅の教え』『禅が教える人生の大道』(以上、致知出版社)などがある。