その体調不良、「掃除の方法」が原因かも!? 専門家が教えるNG掃除5つ

「除菌グッズを使っているから安心」は間違い

新型コロナウイルスを機に、除菌グッズを購入された方も多いと思います。ここで気を付けたいのが、「除菌」は「消毒」「滅菌」とは意味が異なるということです。

「消毒」「滅菌」は、薬機法によって効果が認められた医薬品または医薬部外品にしか使えない言葉です。しかし、「除菌」は雑貨や洗剤にも使える言葉で、「菌をその場から取り除く」という意味しかありません。主に、食器用洗剤や洗濯用洗剤、アルコールスプレー、清拭用クロスで見られます。

アルコール濃度が80%前後であれば消毒力を持ちますが、「除菌ウェットティッシュ」とうたっているものには、アルコール濃度20~30%程度しかありません。

水拭きは逆効果というのを先ほど説明したように、除菌グッズで掃除を行っても、菌やウイルスが取り除かれるどころか、塗り広げている可能性もあります。

(広告の後にも続きます)

「トイレは便器から掃除する」は間違い

トイレは感染対策上、とても大切な場所です。体の中からウイルスや細菌などが便などとともに排出されます。また、衣類の着脱やトイレットペーパーなどから出るほこりが多いです。またドアノブ、電気のスイッチ、手すり、トイレットペーパーホルダー、水栓レバーなど、手で触る箇所も多いため、接触感染のリスクが高い場所といえます。

具体的な掃除法としては便器からお掃除する方が多く見られますが、実はこれは間違いです。掃除は順番が大切。便器を先に掃除することで、床などに水しぶきが飛び、乾いたほこりなどを湿らせてしまいます。

これらの汚れを湿らせた状態で、雑巾などで拭くことで、床に汚れを塗り広げてしまい、逆効果となってしまいます。

正しい手順はまずは壁の乾拭き、次に床の乾拭き、最後に便器が基本です。

壁の掃除には、化繊のハタキがおすすめです。使う前に繊維をゴシゴシこすっておくことで、静電気が増し、壁のほこりを取りやすくなります。また、便器の掃除を最後に行うことをお伝えしましたが、壁や床掃除に取りかかる前に便器の中に洗剤を振り掛けて、ブラシなどでなじませておくと、3〜5分程度で洗剤が汚れに浸透するので、汚れを落としやすくなります。