その体調不良、「掃除の方法」が原因かも!? 専門家が教えるNG掃除5つ

「水回りは濡れたタオルでゴシゴシ拭く」は間違い

食べかすや手の脂汚れなどの有機物汚れが残ったまま、消毒、除菌をしても、その効果は半減します。固形物は取り除いた上で、洗剤で洗い流すことで、汚れやウイルス、細菌などの数を減らすことができます。

また台所などの水回りで気を使うべきなのは、水分を残さないことです。水回りの常在菌には、緑膿菌がいます。健康な人には害はありませんが、免疫が下がると呼吸器感染症を引き起こす一因に。

飛び散った水滴は乾いたタオルなどで、水アカが残らないように拭き取ってください。

なおその際、ゴシゴシ拭くと水分を横に塗り広げることになるため、タオルでスタンプを押すイメージで、吸い上げることが時短にもつながります。正しい掃除方法で、病気にならない家作りを目指しましょう。

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「ふとんを干した後、何もせず取り込む」は間違い

次に布団のカビ対策です。ウイルスや細菌だけでなく、カビも肺炎の原因になります。

人は一晩で500mLの汗をかきますので、週に1度は天日干しをしましょう。布団を天日に干すとかなり乾くので布団の湿度を下げることにより、カビが繁殖しやすい条件を少なくする効果があります。

そして、布団を干すときの大事なポイントは時間帯です。季節にもよりますが、今の時期の湿度は午前9時頃から下がり始めるため、湿度が比較的低いお昼前後に干すのがおすすめです。その後は再び上昇しますので、夕方前には取り込んだ方がよいでしょう。

取り込む前には、布団の表面を掃除機で吸いましょう。布団の天日干しは、カビを死滅させる効果はあまりありません。ハウスダストを取り除いて布団を快適にする布団クリーナーを頼るのもおすすめです。レイコップやダイソン、パナソニックなど、家電メーカー各社が発売しています。

■教えてくれた人

松本忠男
まつもと・ただお 医療環境管理士。株式会社プラナ代表取締役社長。日本ヘルスケアクリーニング株式会社代表取締役社長。30年以上病院の環境衛生一筋に過ごす。亀田総合病院では100人近く、横浜市立市民病院では約40人のスタッフを指導し現場で体得したコツやノウハウを、多くの医療・介護施設や清掃会社に伝える。テレビ出演多数。著書は「ウイルス・カビ毒から身を守る!(扶桑社刊)」他、14冊。