「自分が好きなものを」のセレクトショップから始まった
田村さんのハンドメイド作品を気に入った(当時の)オーナーが「店舗を構えよう」と誘ったことで、最初はセレクトショップとしてスタート。しかし、女性客を引き寄せるために始めたスムージーが予想を超える人気を集め、自然と「カフェ」へとシフトチェンジ。田村さんは当初「ハンドメイド作家としての自分」を手放すことに抵抗を感じていましたが、「スムージー作りもアートの一環だよね」と割り切り、新たな挑戦を始めたそうです。
この柔軟さと挑戦を楽しむ姿勢こそが、「JTRRD」の成功の秘訣。「フォトジェニック」という言葉すらなかった2017年、彼女が作り出した「アートスムージー」は、瞬く間に注目を集め、大行列を生むほどの人気に。今や「映える」という言葉が浸透し、カフェメニューに求められる要素として一般化しましたが、田村さんのスムージーはその先駆けともいえる存在です。
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アートスムージーに込められた情熱とは?
毎年人気のクリスマススムージー。色は6色から選べます
「JTRRD」の代表作「アートスムージー」は、見た目だけでなく健康にも配慮した一品。一番下には発酵食品のヨーグルト、その上にチアシードを重ね、さらに鮮やかなスムージーを注ぐという3層構造。これに、田村さんの特技であるアートを組み合わせたことで唯一無二のメニューが完成しました。
ほうれん草・パイナップル・ピーチ・バナナなどを混ぜたグリーンスムージー
「真空ミキサーを使っているから、色鮮やかで滑らかな舌触りになるんです」と語る田村さん。そのこだわりは、一つ一つの工程に妥協しない彼女の職人気質を物語っています。色彩も自然由来の素材を使用し、すべて手描きで仕上げられるアートスムージーは、手間暇を惜しまない姿勢から生まれた芸術作品。まさにアートです。
腰をかがめながら、真剣な表情でアートを描きます
ちなみにスムージーはスプーンでいただきます