地元食材の美味しさで幸せを噛みしめる

「ウルーウール (heureux heure)」のパンの話に戻ると、おすすめは橋本シェフの得意なパイ生地を使ったデニッシュ(写真)やクロワッサンなどが挙げられる。

こだわりを伺うと「こだわりというより、1つ1つを美味しくするために丁寧に食材と向き合い作るだけです」と橋本シェフ。実際に地元の成田牧場の牛乳を使用したり、自家製の酵母をつくり、独自の製法で焼き上げているそう。

写真の柿やリンゴもはもちろん、季節の素材を活かし、パン一つ一つの作り方にこだわりを持ち、シンプルながらも味わい深いパンを心掛けているんだとか。

今回の取材では、地元の黒豚を使ったサンドもいただきました。そして何よりも美味しかったのがクロワッサン。

「生地のフレッシュさが大事」と話す橋本シェフ。クロワッサンは、成形し冷凍することも多いパン。橋本シェフのクロワッサンは冷凍をせず、その日に焼き上げ、小麦の香りとバターの香り、そして生地の軽やかさがたまりません。

今回、親切にも東京から来た筆者を車で迎えに来てくださった橋本シェフ。「幸せなパンを作る人」は、本当の意味で時の流れもゆるやかで、外の雑音もなく、この静かな環境で、多くの人を幸せにしているんだなと感じました。

たくさんの幸せの気持ちをパンだけではなく、人柄からもしっかり感じられた取材旅。この記事を読んでいるみなさまにもこのガレット・デ・ロワだけではなく、パンもぜひお取り寄せをみて欲しいと感じました。

About Shop
ウルーウール (heureux heure)
滋賀県甲賀市甲南町野川1972
営業時間:10:00~17:00
定休日:日、月、火曜日

Writing/坂井勇太朗(ufu.編集長)