当然の結末
電話に出た娘は半泣きです。「この前ママが誰かと電話をしているのを聞いちゃって……。パパと話しているのかと思ったら、別の人で。『自由になりたい』とか、『夫も娘もうざい』とか言っていて……」
私は娘がふびんでたまりません。「ごめんな、ひとりで悩ませて……。気付けなくて情けないよ……」
「私こそすぐに話さなくてごめん。知ったらパパが傷つくと思ったの。今日も、帰ってくるのを止めようとしたけど、どう言ったらいいかわからなくて……」
祝ってもらえなかった誕生日にまで父親のことを気づかうやさしい娘に、私は頭が上がりません。親のゴタゴタの犠牲になるのはいつでも子ども。私は、これからは何が何でも娘を第一に守って生きていこうと心に決めました。
それから数週間後。妻は初め慰謝料の支払いを拒んで離婚を渋っていましたが、有責離婚が成立し、娘の親権は私が持つことになりました。簡単に娘の心が癒えることはありませんが、母親の分も多くの愛情を注ぎ、少しでも幸せになってくれるよう父親として責任を果たすつもりです。
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夫の出張中に愛人との自宅不倫……。しかも誕生日の娘を追い出していたとは、許せませんね。真実を知っていた娘はもちろんパパの味方。当然の結末ではないでしょうか。
著者/ウーマンカレンダー編集室/トーク系
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