冬の間、私はいつも加湿器をフル稼働させていました。部屋が白く曇るほど蒸気を出し、掃除を後回しにして散らかったままの部屋で過ごす日々。そんなある日、居間を片付けている最中に大きな空っぽの衣装ケースを見つけました。

とりあえずケースに入れてしまおう作戦

散らかっている物を空いている大きな衣装ケースに全部詰め込んでしまえば、広いスペースが確保できると考えた私。ところが、そのケースを引っ張り出してみると、中にはカメラが1台だけ入っていました。

「空っぽじゃなかった……」と、がっかりしながら衣装ケースのフタを開けた瞬間、部屋中に広がったのは強烈な化学薬品のようなにおいで、思わず悲鳴を上げてしまうほどでした。「これ、爆発するんじゃないの!?」とパニックになりかけ、ベランダから投げ捨てたくなるほどの恐怖に襲われましたが、さすがにそれは無理……。仕方なく風呂場に持ち込み、換気扇を回しながらもう一度中を確認してみることにしました。

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異臭がすごい!

中には、大きな乾燥剤がいくつも入っていました。それがどうやら液状化してしまい、漏れ出していた模様。精密機器であるカメラを保管するための対策だったのでしょうが、そのせいで今まで嗅いだこともないような異臭がカメラ本体にまで染みついていました。

これでは使うことはおろか、売ることさえできない状態です。衣装ケースも同じく異臭がひどく、再利用は絶望的でした。