女性が結婚してから不安に思うことの一つが、夫の両親との関係。私の友人の中には「こんなに良くしてもらっていいのかしら?」と義両親に感謝しきりの人もいます。しかし、私は義父が原因で離婚しました。自分の価値観を押し付ける義父から自由になるために離婚を選択した私の体験談を紹介します。

価値観を押し付ける義父が原因で離婚





元夫とは知り合って半年ほどで結婚を決めました。前の彼氏にひどい振られ方をして「早く結婚して落ち着きたい」と思ったことから、安易に決めてしまったとも言えます。今思うと、何度も結婚を思いとどまるべき出来事がありました。初めて義理の両親に会ったときがその最初でした。

会食をするホテルの駐車場で初めて義理の両親に会ったとき、義父が私に「息子があなたみたいな人を選ぶとはな〜」と言ったのが、最初の違和感でした。「『あなたみたいな人』?  それは私がどんな人だということ?」とモヤモヤしながら会食が始まりました。

ホテルの申し分ないサービスと料理に対する義両親の会話は「このフカヒレ本物?」「あのウエイターさん、お給料はいくらなのかしら?」というお金にまつわるものばかり。少しずつ違和感がたまっていきました。

会食後、会計を済ませた義父が領収書を受け取りながら「お〜立派なお値段だ! これだったらもう1品ぐらいサービスしてくれてもよかったのに!」と笑いながら大きな声で店員さんに話しかけました。店員さんは驚いて苦笑いし「ありがとうございました」と言うのが精一杯の様子でした。この義両親と過ごす不安が漠然と私の中に生まれた瞬間でした。

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私さえ我慢すれば丸く収まるなら…

義父は自営業をしており、夫は跡取りとして父親と一緒に働いていました。結婚して3年目に上の子どもができ、それから3年後に2人目が生まれて2歳になるまでに、私は5年間育児に専念していました。

私がそろそろ働きに出たいと夫に相談していた矢先、義父は「うちの会社で事務員として働けばいい。家だって、今のアパートの家賃がもったいないから、うちの敷地内にある建物をリフォームして住めばいい。こんな子育てに良い条件があるのに断るなんて、そんなバカなことは考えないよな」と半ば脅してくるのです。

私は、義父に仕事も家も依存するのは嫌でした。リフォーム代も、当然私たちが負担します。しかし、義母も夫も義父の案に賛成。子どもたちは遊んでくれる義父の近くに住みたがっています。嫌がっているのは私だけという状況。結局「私さえ我慢すれば丸く収まるなら」と思い、義両親の家の敷地内に住むことに賛成しました。

夫の給料は低めだったので、リフォームローンを支払うために早く働きたかった私。しかし、何だかんだと理由を付け、いつまでたっても義父は私を働かせてくれませんでした。働きたいのに働けず、節約にも限界があり、だんだん私の不満は募っていきました。