胃カメラとピロリ菌検査

鼻から胃カメラを入れることになり、検査台に寝かされます。鼻の周りに麻酔が含まれたゼリーのようなものを塗布され、カメラの付いたスコープがスルスルっと体内へ入っていきました。私はそれほど痛みもなく、嘔吐感もありませんでしたが、胃がんかもしれないという恐怖から、とても落ち着いていられないような気分です。

しばらくして検査は終わり、待合室で過ごした後、医師から検査結果の説明がありました。結果は軽い胃潰瘍(いかいよう)。何らかの原因によって胃に穴が開き、粘膜の下を傷つけている症状だそうです。また現時点で目に見える胃がんの病変はないとのこと。私はとてもホッとして、やっとひと息つけたことを覚えています。

しかし医師は「ピロリ菌に感染しているようなので治療が必要ですね」と言ったのです。私は「ピロリ菌に感染していると、胃がんのリスクが高くなるとおっしゃいましたよね? 私は大丈夫でしょうか」と医師に質問しました。すると医師は「きちんと除菌すれば、リスクは減らせます。今の時点で病変もないし、心配しなくてもいいでしょう」と言ってくれました。

それから除菌のため1週間薬を飲み、1カ月後に再受診することに。再診時は胃カメラで胃潰瘍の様子もチェックしてもらい、治癒が確認できました。たかが胃もたれと思っていましたが、軽く見える症状にもさまざまな病気が隠れている可能性があると知りました。

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まとめ

産後、久しぶりの焼肉パーティーで浮かれていた私は、子育てのストレス発散という名目で、食べ過ぎていたのでしょう。胃もたれが長引いているなとは思いましたが、まさか胃潰瘍にピロリ菌感染までしているとは思いませんでした。同僚から父親が胃もたれを放置して胃がんが悪化した話を聞かなければ、再受診をしなかったかもしれないと思うとぞっとします。軽い症状であっても違和感があるときは必ず受診しなければと考えさせられた出来事でした。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

監修/里村仁志先生(里村クリニック院長)
消化器疾患が専門。2003年 獨協医科大学医学部卒業、2005年獨協医科大学第1外科、2016年さいたま赤十字病院外科を経て、現在に至る。

イラスト/サトウユカ

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年11月)

著者/山野 桜
30代・美容師。3歳と1歳の息子がおり、日々仕事に子育てに奮闘中。趣味は食べ歩きとお酒で、末っ子が卒乳したタイミングから、改めてお酒のおいしさを実感している。