家計管理で年間予算を作るメリット

家計管理の年間予算を立てると、自然と家計管理への意識が高まり、精神的な余裕も生まれて貯蓄も進みやすくなります。3つのメリットを具体的に見ていきましょう。

お金の使い方が上手になる

まず家計の年間予算を立てる際には、過去1年間の支出を振り返る必要があります。そのため、無駄遣いが見えてくるなどお金の使い方への意識が高まります。また各月ではなく年間でお金の配分を考えられるようになるため、支出をコントロールしやすくなります。例えば「7月は結婚式に呼ばれているから、ゴールデンウィークは近場で楽しもう」といった具合に、前後のイベントを考慮しながら計画的にお金を使えるようになります。

目先の収支に一喜一憂しなくなる

毎月の支出が一定である人は少ないでしょう。想定外の出費がかさんで予算オーバーの月があると、そこで家計管理や貯蓄への心が折れてしまうかもしれません。しかし年間予算を立てていれば「ボーナスの使い道を見直して補填しよう」と柔軟性と余裕をもって対応できるでしょう。一時的な赤字にも落ち着いて向き合えるようになり、家計管理のストレスを軽減できます。

貯蓄を続けやすくなる

年間予算を立てると、1年後に貯蓄額がどれだけ増えているか具体的な数字で表れます。特に貯蓄の目的を決めていなかったとしても「これだけ貯まったらスーツを新調したい」「来年は習いごとを始めようかな」と夢や目標が浮かんでくるかもしれません。すると、自然と貯蓄への意欲が高まって家計管理のモチベーションも保ちやすくなります。

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年間予算の設定の仕方~5ステップ~

年間予算は年間収支の把握が肝です。まずは通帳または銀行口座のWeb明細とクレジットカードの利用明細を手元に用意して、5つのステップを順番に進めてみましょう。

年間の収入を把握する

年間の収入が分からなければお金の配分を考えることはできません。まずは銀行口座の入金履歴を確認し、給料やボーナスなど全ての収入を集計しましょう。
ノートへの手書きでも、ExcelやGoogleスプレッドシートへの入力でも、好きな方法で集計結果を記録しておきます。

年間の固定費を把握する

次に、毎月必ず支払う「固定費」を費目ごとに集計します。家賃や住宅ローン、水道光熱費、スマホ代、保険料、サブスクリプションサービスの利用料など、通帳やクレジットカード明細を見ながら書き出しましょう。
なお、水道光熱費や通信費は季節や月ごとに変動するため、変動費に含めても問題ありません。

年間の変動費を把握する

変動費は月ごとに金額が変わりやすい費用です。主に食費や日用品、医療費などが該当します。これらの日常的な出費の集計はなかなか難しいかもしれませんが、完璧を求めずクレジットカードの明細から拾える限り拾っていきましょう。現金主義の人は1カ月分だけでもレシートを取っておいて、集計した結果に12をかけて年間の変動費としましょう。

年間の特別費を把握する

毎月は発生しないものの比較的まとまった出費が特別費です。例として、帰省費用、旅行費、冠婚葬祭、車検、家電の買い替えなどが該当します。カレンダーを振り返りながら1~12月までに発生した特別費を洗い出して集計しましょう。

年間予算を立てる

年末の預金残高から元日の残高を引くと、年間の収支が分かります。赤字の場合やもう少し年間の貯蓄を増やしたい場合は、固定費、次に変動費の順に節約できるところを探します。なぜなら固定費は一度見直すだけで高い節約効果を期待できるためです。最も見直しやすい固定費はサブスクリプションサービスです。あまり使っていないサービスは思い切って解約し、必要だと感じた時にまた登録する形がおすすめです。

とはいえ、厳しすぎる節約は長続きしません。控えめと感じる程度の無理のない金額がちょうどよいといえます。