「持続可能なロングライフ・ローメンテナンス」であることに加え、審査で見る重要なポイント
2024年に3回行われた「第2回 東京パークガーデンアワード神代植物公園」の審査の様子。2025年の審査員は、福岡孝則(東京農業大学地域環境科学部 教授) 正木 覚(環境デザイナー・まちなか緑化士養成講座 講師) 吉谷桂子(ガーデンデザイナー) 佐々木 珠(東京都建設局公園緑地部長)、植村敦子(公益財団法人東京都公園協会 常務理事)
第3回も「持続可能なロングライフ・ローメンテナンス」であることが外せないルール。丈夫で長生きする宿根草・球根植物(=多年草)を中心に季節ごとの植え替えをせず、季節の花が順繰りに咲かせられることが求められています。
● 公園の景観と調和していること
● 公園利用者の関心が得られる工夫があること
●公園利用者が心地よく感じられること
● 植物が会場の環境に適応していること
● 造園技術が高いこと
● 四季の変化に対応した植物(宿根草など)選びができていること
● 「持続可能なガーデン」への配慮がなされていること
● メンテナンスがしやすいこと
● テーマに即しており、デザイナー独自の提案ができていること
● 総合評価
※各審査は別途定める規定に従い、審査委員による採点と協議により行われます。審査は次の視点からも行われます。
昨夏はかつてない酷暑でしたが、昨今の異常気象を乗り切るために、暑さや乾燥に耐えるもの、繁茂しすぎないものの選定が重要となり、成長して倒れたり蒸れて病害虫が発生したりするなどのダメージを回避するための手入れのテクニックも判定されます。メンテナンスはガーデナーの申請によって行われるのが条件ですが、手入れの頻度(回数)も審査の対象となります。
第2回のガーデン内に設けられた堆肥ヤード(Dガーデン)。
また、手入れの際に発生した剪定枝などは、自身のガーデン内で堆肥化させるなどで処理・循環させる考慮も重要です。ゴミとして焼却すれば二酸化炭素が発生しますが、ガーデン内で微生物に分解されるような仕組みが整えられていれば、二酸化炭素を発生させずに、土壌内微生物を多様化させることができます。
(広告の後にも続きます)
全国から選ばれた5人のガーデンコンセプト
どのエリアでガーデンを制作するかを決めるため2024年10月中旬に集合した5名のガーデナー。
コンテストのテーマとルールをふまえて制作するそれぞれのガーデンのコンセプトをご紹介します。