米国では2025年1月、「トランプ大統領」が誕生する。4年ぶりの返り咲きだ。1期目では、当時の安倍晋三首相と親密な関係を築いていた。だが安倍元首相は22年に銃撃され、死去した。

24年師走、夫人の昭恵さんがひときわ注目を浴びた。トランプ氏とメラニア夫人に招かれて訪米、私邸で面会したのだ。石破茂首相がいまだ、トランプ氏と直接会えないなかでの出来事だった。

「就任前は首脳と会わない」はずが

トランプ夫妻の間に入り、笑顔を見せる昭恵さん。この写真を12月16日にXで公開したのは、メラニア夫人だ。最近の本人の投稿のなかでは、こうした写真は珍しい。自宅で再会できたことを喜ぶ文章が添えられ、亡くなった安倍元首相の功績をたたえたことも記されていた。

一方の石破首相。トランプ氏が24年11月の大統領選で勝利を収めて間もなく、短時間の電話会談を行ったものの、いまだ顔を合わせる機会を得られていない。

南米訪問時に会談の可能性を探ったが、「就任前に各国首脳とは会談を行わない」と断られたという。ところがその後、カナダやフランス、ウクライナ首脳とは面会しており、「後回し」にされた感がぬぐえない。

昭恵さんとの面会後、トランプ氏は石破首相と25年1月に米国で会談できないかと呼びかけたという。もしかして、昭恵さんの「口添え」があったのだろうか――。

トランプ時代の日米関係のキーパーソンは、昭恵さんかもしれない。