リピーターが得られない…集客は予想以上に難航

それからしばらく経ち、美香さんは個別相談形式の「接客アドバイス」をオンラインでスタート。しかし、集客はまったく思うようにいかなかった。

類似の講座をチェックするなど自分なりに分析してみたところ、「接客スキル」という抽象的なテーマがターゲットを絞りづらくさせているように感じた。また、「説明が難しい」「実践につなげにくい」といったクライアントの声も多く、受講者を増やすどころか、リピーターも得られない日々が続いた。

さらに、アパレル販売の本業があるため、副業に割ける時間は限られていたが、準備やフォローアップの負担が増大。収益も月数万円に留まり、美香さんは「やっぱり、接客スキルなんて目にみえないものをビジネスにするのは無茶なのかな……」と自信を失いかけていた。

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諦めかけていたときに出会った「セールス心理学」

そんなとき、美香さんは友人が勤めるベンチャー企業の営業担当者と話す機会があった。その担当者は、「営業の現場では、心理的なテクニックが成約率を左右する」という

「私が気をつけていたことを“テクニック”にして、営業や交渉に生かしている人がいるんだ……!」

美香さんは、担当者から教えてもらったセールス心理学の書籍を読破し、オンライン講座も積極的に受講。自分のスキルを体系化することに注力した。

特に「相手の本音を引き出す質問法」や「提案を受け入れさせる話し方」といった、自身が得意としているノウハウを具体的にまとめ、これをパッケージ化して副業に生かすことにした。

また、ターゲットを「新人営業担当者」や「フリーランスで交渉力を磨きたい人」に絞り、オンラインコーチングの内容を営業や交渉に特化。30分の個別セッションや、グループでのロールプレイングを交えたウェビナー形式のプログラムを提供することに決め、再スタートを切った。