美香さんの接客スキルが企業の「営業研修プログラム」に

この新たな取り組みは、「営業現場で即役立つスキル」として評価され始め、徐々に口コミやリピーターが増加。半年後には、個別セッションとウェビナーの売上で月収50万円を超えるようになった。

さらに、企業向けの「営業研修プログラム」も開発し、営業チーム向けのコーチングを実施するようになったことで、収益が安定するようになった。

現在、美香さんはアパレル販売の仕事を続けながら、副業と合わせて月収約80万円を達成。年収1,000万円がみえてきた。限られた時間を最大限に活かす形で、自分のスキルをビジネスモデルとして確立している。

「当たり前のスキル」が価値ある資産に変わる

美香さんの成功の背景には、本人が当たり前だと思っていたスキルを再認識し、それをビジネス化する「発想の転換」があった。また、単にスキルを教えるのではなく、具体的な状況に対するスキルの活用方法や応用の仕方を提供することで、価値を高めることができたといえるだろう。

成功のカギとなったのは、美香さんが接客心理を「交渉スキル」として応用し、セールスの現場で役立つノウハウに変換したことだ。さらに、顧客ターゲットを絞り、提供価値を明確にしたことで、時間を効率的に活用しながら収益を伸ばすことができた。

この物語は、自分が「特別ではない」と思っているスキルが、他人にとっては価値ある「無形資産」となり得ることを教えてくれる。あなたのスキルや経験も、意外な形で新たな可能性を切り開く力を持っているかもしれない。

鈴木 健二郎

株式会社テックコンシリエ

代表取締役