かいじゅう屋さんってどんなお店?
ご主人の橋本宣之さんは20歳の頃、趣味のパン屋巡りをしているときに富ヶ谷にある「ルヴァン」で今までに食べたことのない自家製酵母の酸味のあるハードなパンに出会い衝撃を受けたのだそう。
すぐに働きたいと申し出たけれど空きがなく、5年ほど待って調布店で働けることになり、5年間の修業期間を経て30歳で目白に「かいじゅう屋」をオープン。
目白時代にはルヴァンのようなハード系のパンが好まれたけれど、立川、江戸川ではそれぞれ好まれるパンが違いやわらかいパンの需要が多くなったことで、ルヴァンで学んだことを少しずつ手放し、「自分のパンを作ろう」と気持ちが変化していったそうです。
製法も生活スタイルに合わせて基本は前日に生地を仕込んで冷蔵庫で低温長時間発酵させて翌朝に焼く形に。
国産小麦を使うことや、レーズンから起こした種を栃木県で無農薬自然栽培をしている上野さんの麦で繋いだ自家製酵母を使うことなど変わらないものもあります。
奥様の美香さんは結婚前に立川(現在は山梨県に移転)の「ゼルコバ」さんで働かれていて、現在は焼き菓子を担当されています。
焼菓子に使う酵母はゼルコバでの修業時代に起こした酵母に後々酒かすで起こした酵母を混ぜたものを使われていて、ご夫婦それぞれで酵母を育てていらっしゃいます。
「かいじゅう屋」という店名から怪獣がお好きなのかと思いお聞きすると、
・怪獣ってみんな知ってはいるけれど実際には存在しないし、思い浮かべる姿も一人一人違う曖昧なもの。そんな曖昧で何物にもとらわれない存在でいられたらいい。
・実家が商売をやっていた頃の屋号が「栃木屋」で、自分がお店を開くのに「ベーカリー」や「ベッカライ」とつけるのもなんか違うように感じ「○○屋」がしっくりときた。
と教えてくださいました。
「こうでなければならない」という考えを移転する土地に合わせて少しずつ手放していき、地域住民のニーズに合ったパンを柔軟な発想から作り出していく橋本シェフと、
お客様との会話を大切にし、お店が「誰かの心を灯す存在であれたら」とおっしゃる美香さん。
街のパン屋さんには美味しいだけでなくコミュニティスペース的存在意義があると思っているので、「かいじゅう屋」さんはまさに私の理想とするお店でした。
ぜひ皆さんもパンの美味しさと温かな雰囲気に癒されに行ってくださいね。
※前日夜に、明日店頭に並ぶパンをホームページで発信されているので参考になさってください。
※毎月第3日曜日に目白で出張販売をされています。Instagramやホームページからご確認ください。
SHOP INFORMATION
【店名】かいじゅう屋
【住所】東京都江戸川区江戸川5-31-3
【電話番号】非公開
【営業時間】11:00~18:00
【定休日】月・木・日 ※毎月第3日曜日は目白にて出張販売
※写真の商品の種類、価格は、2025年1月現在の情報となります。
※営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗もしくはSNSなどでご確認ください。