
恋愛・婚活ジャーナリストの清葉アキコが出会った婚活女子の第9話。56歳バリキャリ雑誌編集長B美は、婚活プロフィール作成を行い、「結婚の譲れない条件」について深く考えることに。そして念願の初お見合いが決定したのだった。
前回の話はコチラから。バツイチ子無し56歳B美はバリキャリな雑誌編集長。結婚相談所の腕利きアドバイザーMの助言で、“会えるお見合い写真”を撮り直した。
残りは写真に添えるプロフィール文。編集者歴30年超えのB美にとって、なにかを魅力的に表現する文章を書くのはお手のもの。今回はそれが“自分”というだけの話。「素敵に書きすぎちゃった」と言うが、これも重要な情報だから、写真同様に素敵じゃなくちゃ!が鉄板だ。
結婚相手として“絶対に”譲れないことって何!?

撮影から数日後、B美、渾身の“会えるお見合い写真”とプロフィール文は、全国の結婚相談所がつながっているネットワークで公開された。男性からの「お見合い希望」アプローチは2週間で5人。自分も、会員全員の写真とプロフィールを見ることができるサイトからお見合いしたい相手を選んでいく。
「ところでB美さん。結婚相手に求める条件ってなんですか?」そう私が聞くと、B美は「そこなのよねー。結婚相談所Tに申し込んだときにも同じこと聞かれて、すぐに答えられなかったの」と視線を落とした。「一緒に食事したり出かけたりできて、気を遣わずにどうでもいい話ができる相手がいる、っていう結婚生活のイメージはあるんだけど、相手としての条件って言われるとすごく難しくて……」
「当然、こういう人がいい、ああいう人はいや、っていうのはあるわよ。でもね、そういうのって言いだしたらキリがないじゃない?」この年齢で理想にぴったりの人が今もまだ独身でいるなんて奇跡はない、とB美も頭の中ではわかっている。だからこそ、“絶対に”というくらい譲れない条件を“たった3つだけ”と言われると真剣になる。「こんなに真剣に人生について考えたの、初めてよ」とB美は静かに笑った。
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どんなに性格がよくても譲れない“最低限”の条件
婚活アドバイザーMさんには「絶対に譲れない条件を3つだけ挙げて!」と言われたらしい。Mさんは独自のネットワークを使い、その条件に当てはまる人を自ら選んでくれるというのだ。「その3つの条件に合うなら、あとはひたすら会っていきましょう!」。正直、会員サイトに掲載されている情報だけでは、性格の相性や価値観までは知ることができないから、実際に会って話してみて確認するしかない。「プロフィール文は補足情報として受け止める程度。結局、条件として挙げるのは、基本的な情報(スペック)でわかることだけになるってわけ」
そうしてB美が出した条件は「喫煙習慣なし」「年収600万超」「太りすぎではない人」という3つだった。