無添加化粧品の真実!「敏感肌」でも安心に使える?

無添加化粧品は肌に低刺激で安全、そう思い込んでいませんか? 第12回は、無添加化粧品の本当の意味を菅沼薫さんに教えてもらいました。化粧品で肌トラブルが起きやすいと感じる方は必読です。

化粧品に配合されている原料成分は全て添加物

無添加化粧品と聞くと、「刺激となる添加物が入っていないから肌によさそう」と思っている人が少なくないようです。ですが、ちょっと待って! 「無添加」とは、特定の添加物(※)が配合されていないだけ、添加物ゼロという意味ではありません。

また、無添加化粧品の定義は法律などで定められていません。そのため、特定の添加物が配合されていなければ、たとえ他の添加物が配合されていても無添加化粧品と表現できるのです。「無添加」の意味はメーカーによって違うようですが、無添加化粧品とは特定の成分(添加物)が配合されていない化粧品のことで、添加物ゼロの化粧品ではないことを知っておいてくださいね。

また、なぜか添加物(合成成分)は肌によくないと思っている人が多いようですが、それは誤解です。化粧品をつくるために配合されている原料成分は、水も油もすべて添加物です。

添加物の入っていない化粧品は存在しません。添加物が肌によくないとしたら、すべての化粧品が肌によくないことになってしまいます。

(※)主に、1980年に薬事法(現、医薬品医療機器等法)で商品へ表示を義務づけられた102種類の原料に香料を加えた合計103種類の「表示指定成分」。かつては敏感な人に皮膚刺激が現れやすい成分を表示するよう指定されていましたが、人によってアレルギーや刺激を感じる成分は異なること、また、指定されていない成分でも肌に合わないことがあるため、2001年4月からは化粧品に配合される全成分を表示することが義務付けられました。そのため、現在、表示指定成分という言い方はありません。

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無添加化粧品で重要なのは「何が無添加なのか」

「今使っている無添加化粧品がすごく肌に合う」という人もいると思います。ですが、それは、無添加化粧品だから肌に合っているわけはありません。肌トラブルの原因となる成分が配合されていない、つまり、肌トラブルの原因となる成分が無添加の化粧品だから肌に合うと感じるのでしょう。

大事なのは、何が配合されていないか(何が無添加なのか)ということ。

無添加化粧品がすべての人の肌に合うとは限りませんし、すべての無添加化粧品が自分の肌に合うとも限らないのです。