
今、開花の最盛期を迎えているクリスマスローズ。今年開花株を入手した方は、1年目を寄せ植えで楽しんでみてはいかがでしょうか。花数が少なく寂しいポット苗も、寄せ植えなら華やかに楽しめますよ。寄せ植えのコツと見頃後の管理をエム・アンド・ビー・フローラの寄せ植え名人「ナンバッチ」こと難波良憲さんが教えてくれます。
寒冷地でも丈夫に美しく咲く宿根草クリスマスローズ
雪の中に咲くクリスマスローズ。Alex Manders/Shutterstock.com
クリスマスローズは花がまだ少ない早春に咲いてくれる宿根草です。私の暮らす山梨県北杜市は、冬の寒さが厳しく0℃を下回ることもしばしばですが、そんな中でも元気に育ち、年々株が充実して美しさを増していきます。まだ空気の冷たい早春の朝、うつむき気味の可憐な花を見つけると、毎年のことながらとても感動します。きれいだなぁと思うのはもちろん、寒冷地で暮らしているせいか、厳しい冬を耐えて美しい花を咲かせるというクリスマスローズの生き方に、思うところがあるのです。
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入手直後の小さな開花株は寄せ植えで華やかに
エム・アンド・ビー・フローラの3号ポット苗。寄せ植えにも最適のサイズ。
3月は最も多くのクリスマスローズが開花する季節です。クリスマスローズの開花株を入手したら、1年目は寄せ植えにして楽しむのはいかがですか。買ったばかりの苗はまだ小さく、花は咲いていても1〜2輪で、葉っぱもあまりない状態のことが多いので、単植ではやや寂しい雰囲気になりがちです。季節の花と一緒に植えれば、より華やかな雰囲気でクリスマスローズが楽しめますよ。見頃が過ぎたら寄せ植えを解体し、地植えにするか別の鉢に植え替えれば、来年以降はより大きく生育し、単植でもクリスマスローズが十分堪能できるようになります。
クリスマスローズの寄せ植えのコツ
左はポットから出した状態。右のように軽くほぐす程度にとどめ、根はあまりいじらないようにする。
クリスマスローズの寄せ植えは、これまでご紹介してきた寄せ植えとは一つ異なる重要なポイントがあります。それは「根を崩さない・いじらない」ということです。寄せ植えをする際、多くの植物は根をほぐしてから植えることで、根が刺激されてその後の根張りがよくなります。一方、クリスマスローズは基本的に根を触られるのを嫌い、ダメージを受けやすいです。ですから、ポットから出したら根はそっとほぐす程度にして、切れないよう注意。寄せ植えを解体する際も、クリスマスローズの根はそっと扱うのがポイントです。