なぜ保険料の上限引き上げが続いているのか?

少子高齢化が進み、高齢者の医療費が増えていることが値上げの大きな要因です。また医療技術が高度化することによる医療費の単価アップも影響があるでしょう。また一般的に医療機関の窓口での自己負担額は3割となっていますが、高齢者の場合は1~3割となっています。そもそも論ですが、同じ内容の医療サービスを受けても年齢などで支払額が変わるという仕組みを採用している関係で、高齢者医療に必要とされる社会保障費は増えてしまうという構造になっています。この社会構造が変わらない限り、今後も上限額のアップは続くでしょう。

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保険料上限引き上げの影響を受けるのは誰?

今回の国民健康保険料上限額アップの影響を受けるのは、主に単身世帯の年収1170万円以上の人と言われています。国民健康保険の金額を決める要素の中で大きな割合を占めるのが収入と家族構成です。家族を扶養していると配偶者控除や家族の年齢によっては扶養控除がありますが、単身世帯ではそれらの控除が望めません。そのため保険料を計算する際に、基準となる所得が大きくなってしまうという仕組みになっています。