【55歳ユミの場合4 】セカンドパートナーの沼!子育て一段落で夫婦関係はギクシャク

仕事がうまくいかない夫。イライラが募る生活

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ただ、夫と二人きりの時間が増えた生活は味気ないとユミさんは苦笑した。そもそも話題がない、会話は続かない、いざとなると「おまえは社会性がないし、世の中をわかっていない」などとモラハラ発言もチラホラ見受けられるようになった。
 
夫は夫で、職場では思うようにいっていないらしい。2年ほど前、とうとう出向だと知らされた。しかも転籍で給料も減った。
 
「夫は仕事ができる人だと思っていたけど、『仕事ができる人』イコール『会社にとって大事な人』というわけではなかったんでしょうね。
 
もしかすると夫も男性更年期なのか、体調のすぐれないことがあるみたいで、急にイライラしたり元気なくふさぎ込んだりすることが増えました。
 
お互いに今までのことを話し合いながら、老後も協力していきたいと思っていたけど、夫は私が体調を心配しても『心配してるって押し付けるのは、自分が安心したいっていう偽善者のエゴだ』とひねくれたことを言うんです。だったら心配なんてしてやらない。そうなりますよね」

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パート仲間と夫の愚痴大会。ふいに秘密を知ることに

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パート先で親しくなった仲間の一人に、面倒見がいいハルカさんという同年代の女性がいた。ポジティブでサバサバした性格の彼女となぜかウマが合い、つい夫の愚痴を言ってしまうことが増えた。
 
ハルカさんは黙って聞いてくれ、「夫婦仲なんてどこも冷めてるわよ。うちの夫は60歳近くなって、いまだにあちこちの女に粉をかけているの。スマホを見れば一目瞭然。本当に男って奴は何歳になってもバカよね」と吐き出した。
 
いずこも同じかとユミさんが落胆していると、別の女性が「うちも同じ。夫婦なんてしょせん他人だもの。結婚生活が長くなればなるほど、期待もしないから失望もしない。でも、なんでこんな人と結婚しちゃったんだろうって、いまだにビックリすることもあるわよね!」と言い、3人は顔を見合わせて笑った。

ハルカさんは「ふふふ。夫は本当にひどいけど、世間にはマシな男性もいるもんよ!私たちが出会えてないだけかもね」

含みのある笑いに…まさか秘密が隠されているとは。

(次の話)【第5話】パート仲間の秘密。既婚者マッチングアプリに誘われて
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