
そもそも「株」がよくわからない――投資に興味はあっても、ハードルが高そうでなかなか踏み出せない人も多いのではないでしょうか。本記事では中原良太氏の著書『株価予想の達人が教える株投資 初心者でもチャートで逃さない買い時・売り時 』(インプレス)より一部抜粋・編集し、株投資を始める前に抑えておくべき基本的な話をしていきます。
株を買うと何をもらえるの?
株投資で得られる利益は「値上がり益」「配当」「優待」の3つ
株投資で得られる利益は、大きく分けて3種類あります。
1つめは、値上がり益です。購入した株を売却した際に、購入時の価格との差額で得られる利益を指します。例えば、1株を1000円で購入し、売却時に株価が1500円に上昇していた場合、500円の値上がり益を得ることができます。
2つめは配当です。配当とは、企業が得た利益の一部を株主に分配するものです。株主は保有している株数に応じて配当金を受け取ることができます。配当額は企業によって異なり、その年の業績や経営方針によって変わります。通常、配当の支払いは1年に1~2回ですが、一部の外国株では四半期ごとに払われることもあります。
3つめは株主優待です。株主優待とは、株を保有していることに対する、企業からのお礼の品です。内容は自社製品やサービスの割引券、ギフトカード、食品など多岐にわたります。優待の内容は保有している株数や保有期間によって変わる場合もあります。株主優待の実施は義務ではなく、各企業の判断によって行われるものです。
安く買って高く売る「値上がり益」
スゴイ株は時間とともに株価が伸びて価値が高まります。多くの値上がり益を得るには、 そんなスゴイ株を見つけて、いいタイミングで買う必要があります。
優待や配当は企業から投資家へのお礼
株主優待は、株主が株を買って投資してくれていることに対するお礼です。保有年数や数によって内容が変わる場合もあります。
配当とは、企業が稼いだ利益の中から、株主に分配するお金です。保有している株数 に比例して、受け取れる配当金が増えます。
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配当金と株主優待のもらいかた
株主が配当や優待を取得する権利を得られる最終取引日のことを、権利付最終日といいます。配当金や株主優待をもらうためには、権利付最終日の時点に株を保有し、株主名簿に記載される必要があります。1日でも過ぎてから株を購入した場合は、次回の受け取り可能時期まで配当や優待を受け取ることはできません。
権利付最終日の翌営業日は権利落ち日と呼ばれます。株を権利付最終日まで保有していれば、権利落ち日に売却しても配当や優待をもらえます。権利落ち日には、株の売却が急増する傾向があり、株価が急落しやすくなっています。権利落ち日の翌営業日が権利確定日です。
株を購入した人が株主名簿に記載されるのは、購入当日ではなく、購入日の2営業日後です。そのため、権利確定日の2営業日前である、権利付最終日までの購入が必要となるのです。権利付最終日はネット証券の個別銘柄ページなどで確認できます。
中原 良太
個人投資家、トレーダー、ブロガー、YouTuber
※本連載は投資を必ずしも推奨するものではありません。お申込みにあたってはご自身で判断ください。不利益が出た際には一切の責任を負いかねます。