男の家に初めて泊まったあと、女が急に冷たくなったワケ。お互いに「好き」と言い合ったのに…

男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。

出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。

— あの時、彼(彼女)は何を思っていたの…?

誰にも聞けなかった謎を、紐解いていこう。

さて、今週の質問【Q】は?

▶前回:「顔は合格点なのに、何がダメ?」高収入で将来設計も完璧な35歳女に、4年彼氏がいないワケ

「果林ちゃんのこと、好きだよ」

僕なりに、果林に好意をしっかり伝えていた。それに対して、果林も「好き」と答えてくれていた。

しかも、二度目のデートの夜、彼女は僕の家に泊まってふたりで気持ちを確かめあったはずだった。

それなのに、なぜか、ここ最近果林から連絡が返ってこない。

一度は気持ちが通じ合ったはずの僕たち。

あんなにも楽しい夜を過ごしたのに、どうして彼女の態度は変わってしまったのだろうか…。



Q1:最初から距離が近かった女。この意味は?



僕の友人が軽井沢に持っている別荘に、男性3名と女性3名で日帰りで遊びに行った時に果林とは出会った。

友人の別荘は広くて快適だったし、軽井沢の自然に癒やされて大満足の旅になった。それに今回は新幹線で行ったので、終電ギリギリまでみんなでお酒を飲みながら、楽しんだ。

そこで仲良くなったのが、3歳年上で34歳の果林。

「東京でも飲みましょうよ」

「ぜひぜひ」

こう口約束をし、本当に翌週一緒に飲むことになる。

軽井沢で会った時から、可愛いなと思っていたが、東京で会っても印象は変わらなかった。

初デートの場所『トラットリア シチリアーナ・ドンチッチョ』にやってきた果林は、白の肩出しトップスがとてもよく似合ってた。

「その洋服、かわいいね。いや、果林ちゃんが可愛いのか」

「本当に?ありがとう」

果林はお酒をよく飲む子だったので、僕のペースもつい上がってしまう。そしてお酒のおかげなのか、そもそもなのか…。

果林は、人の懐にスッと入ってくるような不思議な魅力があった。

「果林ちゃんって、人懐っこいってよく言われない?」

「んー、言われるかも。距離感が近いね、とかもよく言われる」

「だよね。うっかり、ハマっちゃいそうだもん」

「またまた〜」

でも、これは事実だった。

人にはパーソナルスペースというものがあるが、果林の場合はそれが狭いのだろう。

例えば隣同士で座っている時、普通の子だったら、初デートだと若干の距離がある。肘がぶつからない距離という、適度な距離が。

でも果林の場合、最初に椅子に座った時から、妙に近い。それが無意識なのか意識的なのかわからないけれど、一つだけ言えることは、僕に興味がないと「そんなにも寄ってこない」ということだろう。

だから僕も、つい果林に体を近づける。

「いや、龍太くんも距離近くない?」

「そうかな?果林ちゃんだからね」

「お互い近いとか、ウケるね」

初めて二人で食事へ行くはずなのに、すごく楽しい。シチリアの陽気さと美味しさを凝縮したような名物のパスタを食べながら、ワインも進む。

果林も僕もどちらかというとよく話すタイプだから、ということもあるのかもしれないが、こんなにも盛り上がる?と思うほど話が尽きないデートだった。

「果林ちゃんと会話するの、好きだな。すごく楽しい」

「私も。龍太くんといると、話したいことがどんどん出てくる感じ」

「果林ちゃんの彼氏になれる人って、幸せだろうね」

もちろん話し足りず、この日僕たちはまさかの3軒目まで行くことになる。

最後の方は酔っ払っていて覚えていないけれど、楽しかったことと、「また会いたい」と思ったことだけは確かだった。

だから翌日。

改めて果林にお礼のLINEを送ると同時に、すぐに次のデートにも誘うことにした。もちろん返事はOKで、僕たちは再び、楽しいデートを繰り返すことになる。



Q2:一度家に来て泊まった途端に、女の態度が冷たくなった理由は?



そして二度目のデート。僕たちは、恵比寿にある焼肉店へ行くことにした。

「洋服に匂いがつくから大丈夫かな?」とも思ったけれど、果林はまったく気にしていない様子だった。お店に着いてからも、ずっとニコニコしてくれていて、可愛い果林。

「果林ちゃん、今日も可愛いね」

「ねぇ、本当に思ってる?(笑)」

「思ってるよ!じゃないと、こんなこと言わないし」

「じゃあ…素直に受け止めます。ありがとう」

お互いなぜか気も使わずにいられるし、なんだか果林と一緒にいることが当たり前のような気がしてきた。

だから気がついた時には、自然とこんな言葉が出ていた。

「僕さ、果林ちゃんみたいなタイプの女性が好きで」

「どういう意味?」

「可愛くて、癒やされるというか…自然体で一緒にいると楽しい女性」

「それ、私が当てはまっているの?」

「うん。果林ちゃんのことでしょ?果林ちゃんは、どういうタイプの人が好きなの?」

「私は優しくて面白い人かな」

「僕も当てはまっているじゃん」

「そうだね」

― これは、お互い好き同士ってことでいいのか?

そう思ってしまうような会話が続き、僕は段々“勝ち”が見えてきた。そうなると、話は早い。

もっと距離を詰めて、そしてストレートに攻めればいいから。

二人の間に、焼肉の煙が舞い上がる。その瞬間、僕はハイボールをグッと掴みながら核心に触れてみることにした。

「果林ちゃんのこと、好きだなー」

「ありがとう。私も好きだよ」

「本当に?嬉しい」

― あれ?まさかのいい感じだ。

あっけない程お互いの気持ちが判明し、僕は安心した。相手が僕のことを好きだと言うのは、単純に嬉しい。

「じゃあさ、もう少し一緒にいようよ」

「そうだね」

この日も2軒目も盛り上がり、なんとなく時間が止まる。

結局そのままの流れで、僕の家に果林が泊まって、翌朝解散となった。

でもここからが、問題だった。

お互いの気持ちも確かめ、家にまで来た果林。しかしここから、急に果林の態度は冷たくなった。

僕の家に来た時に、何か思い当たるような変なことはしていないはず。むしろ果林のほうからノリノリで来た感じもあったし、失礼なこともしていない。

でも以前だったらすぐに返信が来ていたのに返信スピードも遅いし、明らかにテンションが低い。

デートに誘っても、曖昧な返事でかわされる。

― もしかして…夜がダメだったってこと?

原因がわからず、そして急すぎる態度変更にかなり戸惑っている。



▶前回:「顔は合格点なのに、何がダメ?」高収入で将来設計も完璧な35歳女に、4年彼氏がいないワケ

▶1話目はこちら:「あなたとだったらいいよ♡」と言っていたのに。彼女が男を拒んだ理由

▶NEXT:4月6日 日曜更新予定

女が一夜で態度を変えた本当の理由は…?