◆沈黙気味の打線に不安残すドジャース
そしてドジャースに浮上した3つ目の不安要素が、自慢の打線が本調子ではないことである。ドジャースは第2戦で5点を挙げたが、スミスの3打点以外はマックス・マンシーのソロ本塁打と相手投手の暴投による2点だけだった。2回から6回までは、先発のケビン・ガウスマンに完璧に抑え込まれるなど、打線自体がまだ本調子ではなく、つながりもいまひとつの状態だ。
本拠地に戻って、ドジャース打線が目覚める可能性ももちろんあるが、ブルージェイズは第3戦にマックス・シャーザー、第4戦にシェーン・ビーバーと実績十分の好投手を先発マウンドに送り込む。2人は大舞台の経験も豊富だけに、ドジャース打線といえども、そう簡単に攻略には至らないはず。
ドジャースとブルージェイズが、がっぷり四つで迎える第3戦以降も一進一退の攻防に期待ができそうだ。
文/八木遊(やぎ・ゆう)
【八木遊】
1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。現在は、MLBを中心とした野球記事、および競馬情報サイトにて競馬記事を執筆中。

