プロ野球ロッテの元投手で、ソフトバンクのフロント務めた経営学者の小林至氏(57)が、2025年10月26日にユーチューブを更新し、プロ野球ドラフト会議でソフトバンクが佐々木麟太郎内野手(スタンフォード大、20)を1位指名した理由を解説した。

「佐々木を指名するとすれば、1位しかない」
ドラフト会議は23日に行われ、ソフトバンクとDeNAが佐々木を1巡目で指名した。抽選の結果、ソフトバンクが交渉権を獲得した。
スポーツ紙の報道によると、佐々木が所属するマネジメント会社が27日に会見を行い、佐々木の今後について説明したという。
担当者は「米ドラフトを待って決めることになると思う。いろいろな状況を見ながら、最終的には本人が決断するだろう」などと語ったという。
現役引退後、ソフトバンクのフロント入りをした小林氏は、古巣の佐々木指名について「驚きました。1位というのは予想していなかった」とし、1位指名した経緯を次のように推測した。
「(佐々木を)指名するとすれば、1位しかない。高校の通算本塁打記録を塗り替えた選手。高校卒業後はNPB(日本野球機構)に行かずに、スタンフォード大学に進学するという輝かしいキャリアを歩んでいる。高校卒業後にNPBに行ったら間違いなくドラフト1位選手だった。指名するとなると1位しかない。『他が行くならばウチも』と考えてもおかしくはない」
そして、ソフトバンクのフロント時代の12年ドラフト会議を振り返り、当時「後悔」した出来事を明かした。
「入団にこぎつけた様子を見て、やはり後悔しました」
「思い出したのが、2012年のドラフト。大谷翔平選手が対象だった年。当時、大谷選手はドラフト直前に、『NPBには行きませんと。MLBに行きますと。なので指名をしないでください』ということを公表した。そこで、多くの球団は『行きたくないというならば仕方がない』ということで指名を回避した。ソフトバンクもそのひとつ。ご承知のとおり、日本ハムが指名をした。私はドラフトのテーブルにいました。当時、編成の責任者でしたから」
小林氏によると、日本ハムの1位指名に、その場に居合わせた各球団観客者は、驚きを隠さなかったという。そして、指名を回避した当時の心境を、こう語った。
「日本ハムは粘り強い説得で入団にこぎつけた。入団にこぎつけた様子を見て、やはり後悔しました。その後の大活躍は、誰も分からない。でも、その年のナンバーワンの選手を指名しなかった。(大谷は)二刀流をやるのだと、春からものすごく話題になった。その様子をみて後悔しました。頑張れば来てくれる可能性があったんだと。(佐々木の指名は)それが頭にあったのではないかという気がしています」
さらに、ソフトバンクの現戦力に触れ、佐々木を1位で指名した理由を補足した。
「(フロントに)『やらない後悔よりも、リスクを負ってでも獲得に動いた方がいい』という考えが働いたのかもしれない。あと、ソフトバンクは戦力が充実している。12球団随一ですよ。仮に入団しなくても、いまいま困ることはなかろうと。冒険する余裕があった」
花巻東高校出身の佐々木は、大谷翔平選手(ドジャース、31)の後輩にあたる。高校時代は、歴代最多となる通算140本塁打を記録し、ドラフト1位候補として日本のプロ球団が注目していた。