◆大きな影響を受けた「15歳年上の彼氏」
――薬物中毒になっていくきっかけはどのようなものでしょうか。りさぴい:17歳の頃、15歳年上の彼氏ができました。この彼氏との出会いは、いい意味でも悪い意味でも非常に私の人生に影響を及ぼしていると今もなお思います。薬物を教えてもらったのも、彼でした。もともとは経営者であった人ですが、交際からほどなくして私が養う形になりました。
ある日、彼氏が倒れて救急搬送をされたんです。そこでわかったのは、彼が難治性の四肢麻痺であるということでした。また、C型肝炎に罹患していることも同時にわかりました。
――突然の宣告で驚いたでしょうね。
りさぴい:はい。でもそれだけではなく、私が22歳のとき、彼氏との子どもを身ごもったんです。ちょうど彼氏が四肢麻痺の治療中にできてしまったこともあり、医師から「催奇形性があるかもしれない」と告げられました。本心では産みたかったのですが、彼氏からも「堕ろしてほしい」と言われたこともあり、また家族からの反対もあって、私は中絶をしました。かなり悩みましたし、今思い返しても辛い決断でした。
◆元彼の子どもにDMした結果…
――彼氏とはそのまま破局になったのでしょうか。りさぴい:系列でいえばそうなりますね。彼氏は離婚歴があり、前妻との間に子どもがいました。妊娠がわかった段階で、彼から「子どもが成人するまでは再婚も難しい」と言われていて、「はたして一緒にいる意味があるのだろうか」と思って交際をやめました。
――りさぴいさんとしては、その彼氏のことがずっと好きだったのでしょうか。
りさぴい:わかりません。ただひとついえるのは、どんなときも頭のなかには彼がいたと思います。好きという単純な言葉だけでは言い表せない、恨みに似た感情も同居しているんです。
――現在はもう、縁が切れているんですよね。
りさぴい:彼氏の子どもはすでに大きいので、実はSNSを定期的にみていました。つい数ヶ月前、勇気を出してDMをしてみたのです。すると、「父はすでに他界しています」と返信がありました。最初は過去の人間関係を精算したくて言っているのだろうと思いましたが、彼氏の親御さんに話を聞く機会があり、ようやく現実なのだとわかりました。今でも正直、どう受け止めればいいかわからずにいます。

