都内を中心にさまざまな現場で特殊清掃を手がけるブルークリーン株式会社で働きながら、特殊清掃の実態を伝える登録者5万3000人以上のYouTubeチャンネル「特殊清掃チャンネル」を運営している鈴木亮太さんに、特殊清掃の仕事内容の夏から秋の変化について話を聞いた。
◆秋になると孤独死の清掃作業が減るわけ
夏場は毎日のように孤独死が起きた現場の特殊清掃の依頼があった。しかし、秋になるにつれて減っていったという。「夏場は7割くらいが孤独死の清掃現場ばかりでした。ですが、秋になり仕事の比重が変わっていきました。涼しくなって空気が乾燥してきたからか、火災現場の清掃が増えてきました。台風などによる水害現場の復旧などの仕事も増えています。
ちなみに統計をみると、1年間での死亡者数は変わらないんです。強いて言えば、夏と冬の死亡者数が、春秋よりは少し多いくらいです」
なぜ、秋は孤独死の清掃作業が減るのか。
「秋になると孤独死が減る原因の一つとして、孤独死の発見が少しずつ遅くなるということです。夏場は外に臭いが漏れたり虫が繁殖しやすく、孤独死が発見されやすかった。でも秋は孤独死の発見が少なくなります。さらに、夏場は熱中症など突然死のリスクが高かったですが、秋には減ることも影響しています。冬になると心筋梗塞や脳卒中などの突然死の割合が増えてきますが、寒いので遺体が腐りにくくなり、死亡から発見までが長くなります。暖かくなってくる5月や6月に死亡してから半年後や1年弱経っている遺体が発見されるケースなども少なくありません。これが夏場の特殊清掃が忙しい理由です」
◆火災の現場が増加「まさかのアロマキャンドルが爆発」

「孤独死現場が減った代わりにかなり増えたのが、火災現場の清掃です。最近あった酷い火災現場としては、アロマキャンドルが爆発して火災が起きたというものです。アロマキャンドルが爆発するなんて前例はいままでなかったようで……。エアコンや壁も溶けてしまって、部屋にある家財はすべて真っ黒焦げで炭になってました。消防の人もきちんと調べたけど原因がわからないということで、アロマキャンドルメーカーに話を聞かなくてはいけなくなったくらいです」

「知らないうちに引火性のガスが部屋の中に滞在してることもあるので、なるべく加湿器をつけたりして乾燥は避けてほしいなと思います。また、空気の流れを停滞させないように換気ができる環境も必ず作ってほしいです。寒くなってくると、ストーブの空焚きやキッチンの火の不始末でボヤを起こしてしまった現場が数多くあります。消防車を呼ぶまでもなく、自分たちで消火をした現場が大半です。自分たちで清掃をしようと思ったけど、ぜんぜん綺麗にならないので我々になんとかしてくれといった内容で、何度もすすまみれの家を清掃しに行ったことがあります。全焼の場合は特殊清掃でなんとかできる範疇ではないので、そもそも依頼がきません」

