
物心ついた頃には両親が離婚、暴力、ネグレクト、家出など、その半生は壮絶なものだった……!(記事は全2回の2回目)
◆「俺のところに来い」“東京在住の23歳の男”を頼って家出
あおいちゃんが17歳の頃、幼少期から人生に悩み続ける彼女にとって、唯一の救いはインターネットだった。自身の吐露した悩みを真剣に聞いてくれていた“東京都在住の23歳の男性”に想いを寄せて、大掛かりな家出を決行した。「彼が『東京に出てきなよ!俺のところに来たらいい』と言ってくれたので、全てを捨ててボストンバッグひとつで夜行バスに乗り込みました」
当時はまだガラケーで、居場所を特定されないために「電池パックを抜いた」というから用意周到だ。
「連れ戻されないために、かなり注意していました。横浜に着いて彼に連絡したら『え、本当にきたの?』って言われてしまって……」
彼は23歳ではなく、なんと、まだ高校生だった。当然、実家で暮らす彼を頼れるわけがない。頼る人も行くあてもないあおいちゃんは、“神待ち掲示板”を使って、家に泊めてくれる男性を探した。
◆神待ち掲示板で出会った男性と同棲、「結婚する」と宣言したが…

疎遠だった実母にも「結婚する」と伝えていたほど。しかし、あおいちゃんにとって気掛かりだったのが、家の中には絶対開けてはいけない“開かずの間”があることだった。
「その1室が気になりつつも、入ったりはしませんでした。それが、ある時、すごく大きな荷物が届いて、どうしても気になって、彼が仕事中、入っちゃったんです。そしたら……。等身大のアニメキャラの人形がたくさんありました。
彼は政治的な思想があったり、前から少し変わっているとは思っていたんですが、理解できないところがどんどん出てきました」
その後、犬を飼うことを提案され「ペットを飼う=家に縛り付けられるのかも」と恐怖を感じた彼女は、実母を頼ることにした。

