◆「私のためだけにUFJを悪く思わないで」と供述
被告人は被告人質問で、被害者と古巣への“想い”を涙ながらに口にしていた。「お客様が一生懸命働いてきたお金であったり、大切なご子息のためのお品物であったり、大変なご迷惑をかけたと思います。お詫び申し上げます。25年間勤めた銀行の方に対しても、UFJ銀行の名前とブランドに傷をつけてしまいました。私は、本当にこの銀行に感謝していて、本当にいい会社だと思っています。この悪人……私のためだけにUFJ銀行を悪く思わないでください。本当に申し訳ございません」
閉廷後、被告人は傍聴席にいた関係者に深く一礼をして退廷していった。
取材・文/学生傍聴人
【学生傍聴人】
傍聴歴7年、傍聴総数1000件超。 都内某私立大の大学院に在籍中の現役大学院生。趣味は御神輿を担ぐこと。高校生の頃から裁判傍聴をはじめ、有名事件から万引き事件など幅広く傍聴している。その他、裁判記録の閲覧や行政文書の開示請求も行なっている。

