―[あの日夢見た雲組]―
2023年6月15日、乃木坂46の公式ライバルグループとして結成した「僕が見たかった青空」(通称:僕青)。
(写真左から)木下藍 (きのした あい)、青木宙帆 (あおき ゆうほ)、秋田莉杏 (あきた りあん)、塩釜菜那 (しおがま なな)、八重樫美伊咲 (やえがし みいさ)、長谷川稀未 (はせがわ ひとみ)、萩原心花 (はぎわら ここか)、宮腰友里亜 (みやこし ゆりあ)、工藤唯愛 (くどう ゆあ)、伊藤ゆず (いとう ゆず)、山口結杏 (やまぐち ゆあん)、今井優希 (いまい ゆき) 同グループはセカンドシングル以降、シングル選抜システムを採用。メンバー23人は、表題曲やメディア出演をしていく選抜の「青空組」と、ライブやイベントなどを中心に活動する「雲組」の2つチームに分かれて活動している。
この連載「あの日夢見た雲組」は、8月6日リリースの6枚目シングル「視線のラブレター」で構成された雲組単独公演のライブとともに、雲組で切磋琢磨するメンバーに注目していく。
◆「僕青は大丈夫!」の気持ちを込めた笑顔とパフォーマンス
10月18日、神奈川・KT Zepp Yokohamaでワンマンライブ「僕青祭2025」が開催された。10月末に卒業を控える山口結杏にとって、僕青として立つ最後のステージ。終演後の彼女は清々しい笑顔をみせて、「とにかく楽しかったです!」と目を輝かせた。
写真左から吉本 此那、山口、早﨑 すずき「卒業発表をしてから約3か月。最後の舞台で、自分の思いがしっかり伝わるかなという不安や恐怖はありました。でも、メンバーやファンの皆さんを不安な気持ちにさせて卒業することだけはしたくないと思っていたので、私の笑顔とパフォーマンスに『僕青は大丈夫だからね!』という気持ちを込めようって。それは始まる前から意識していました」

人前に立つと震えるほど緊張しいな彼女だったが、僕青として歩いてきた約2年半。「自分を変えたい」と飛び込んだ世界で懸命にもがいてきた。2部(夜公演)では「初めて好きになった人」「涙を流そう」(ともに杉浦英恋がメインメンバー)の雲組楽曲を久しぶりのオリジナルメンバーで披露。セカンドシングルから雲組で活動してきた彼女は溢れそうになる涙を必死に堪えていた。
オリジナルメンバーで披露した「涙を流そう」「全員選抜のファーストシングルのときは、どこか縮こまっていた自分を変えてくれたのが、雲組という居場所でした。雲組メンバーとは楽しいときも、苦しいときも切磋琢磨しながら課題を乗り越えてきたので、今日は目が合うたびに涙腺が崩壊しそうでやばかったです」
◆白米好きの山口、最後のご褒美メシは……
最後のスピーチでは、会場が彼女の好きな紫色のペンライトで染まった。「どんな時間にも終わりがあるけど、だからこそ今を信じて、思いっきり楽しんで突き進んでいってほしい」。その後、披露した「あの日 僕たちは泣いていた」「マイフレンズ」では仲間と抱き合い、ファンに感謝を伝える。そして、「好きになりなさい」のラストは22人が山口を囲んで笑顔で見送った。

「私が挨拶しているとき、メンバーだけじゃなくてファンの方も泣きながら笑ってくださっていて温かさを感じましたし、本当に素敵なグループに出会えました。加入直後の自分が聞いたら驚くぐらい、自分のなかで出し切ったと思えています。だから、寂しさはあるけど悔いはないです。今日の景色は絶対に忘れません」
定期的に6合の炊き立てご飯を好きなオカズとともに爆食するほどの白米好き。ちなみに、最後のステージあとのご褒美メシは、「久しぶりにピザでも頼んじゃおうかな!」と一言。差し入れに白米を持参した我々だったが、そんなところも彼女らしい。

雲組単独公演ではMCを任せられることが多かった彼女は、雲組メンバーの個性や魅力を伝えることができるように自分の言葉でまとめていた。6枚目シングルでともに活動した雲組メンバー11名に対するその想いを、贈る言葉として最後に書き加えたい。