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天皇賞(秋)5勝&G1連勝中「ルメール」でも太刀打ち不可能?「マスカレードボール」に立ちはだかる“怖すぎるジンクス”とは

天皇賞(秋)5勝&G1連勝中「ルメール」でも太刀打ち不可能?「マスカレードボール」に立ちはだかる“怖すぎるジンクス”とは

◆マスカレードボールに立ちはだかる“怖すぎるジンクス”

ルメール騎手
ルメール騎手
 しかし、強い3歳世代の一角、マスカレードボールには、とあるジンクスが存在する。

 それが「サンデーサイレンスの3×3のクロスを持つ馬はJRAのG1を勝てない」というものだ。血統に明るいファンなら、これまで“サンデーサイレンスの4×3、もしくは3×4”のクロス持ちが多くのG1を勝ってきたことを知っているだろう。

 通常、「4×3」「3×4」のクロスは“奇跡の血量”と呼ばれ、古くから18.75%の血量を持つ馬が名馬になるケースが多いといわれてきた。

 その証拠に、今年の天皇賞・秋に出走するメイショウタバル、アーバンシック、ミュージアムマイルの他、レガレイラ、ソングライン、エンブロイダリー、ジェラルディーナ、デアリングタクト、テンハッピーローズ、エフフォーリア、ブローザホーンなど、G1勝ち馬は枚挙にいとまがない。

 一方で、「3×3」のクロスは、25.0%というかなり濃い血量となり、虚弱体質や気性難を抱える馬が生まれる確率もやや高くなると考えられ、敬遠する生産者も少なくない。

◆サンデーサイレンスの3×3の呪縛を解けるか…

 実際にサンデーサイレンスの3×3を持つ馬は、国内でこれまで3,000頭以上が生産されているが、JRAのG1を勝利した馬は皆無。地方のJpn1まで範囲を広げても、2022年のかしわ記念を制したショウナンナデシコしかいない。

 マスカレードボール以外には、過去にラヴェル、ジューンテイク、ボルドグフーシュ、ワイルドモア、キョウヘイ、トラスト、クールキャットらが重賞を制しているが、G1挑戦はことごとく敗戦に終わっている。

 絶好調のルメール騎手を鞍上に迎えたマスカレードボールは、サンデーサイレンスの3×3の呪縛を解いて、悲願のG1戴冠を果たせるか。天皇賞(秋)の発走は、11月2日15時40分を予定している。

文/中川大河

【中川大河】
競馬歴30年以上の競馬ライター。競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。競馬情報サイト「GJ」にて、過去に400本ほどの記事を執筆。
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