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資本家が「寝ている間」にも、ブランド価値が高収益を生む…?インフレ下でも〈フェラーリ〉が強いワケ

資本家が「寝ている間」にも、ブランド価値が高収益を生む…?インフレ下でも〈フェラーリ〉が強いワケ

資本家にとっての敵…インフレを知るべし

ここで、目線を変えてインフレについて考えてみましょう。インフレは、現金や固定利回りの資産を保有している人々にとって、最も静かで見えにくい敵です。

物価が上昇するということは、あなたの手元にあるお金の購買力が時間とともに確実に減っていくことを意味します。かつて100円で買えたものが、数年後には120円、150円を支払わなければ手に入らない――これがインフレの本質です。

とくに現在、世界はデフレからインフレへの大きな転換点に直面しています。過去数十年にわたり、「グローバリゼーション(世界の一体化)」が進展することで、人・モノ・金・情報が国境を越えて自由に行き来し、企業は世界中で最もコストの安い場所で生産を行うことができました。

その結果、供給コストが低減し、私たちは安価な商品を享受できたのです。これが「デフレ圧力、ディスインフレの正体」であり、長い間、世界経済の標準的な状況となっていました。

ところが、近年この構図が大きく変わりつつあります。2018年の米中貿易戦争を皮切りに、世界は「デ・グローバリゼーション(反グローバル化)」へと舵かじを切り始めました。

新型コロナパンデミックがそれを加速させ、今や各国が自国優先の政策を打ち出す中、物流網は混乱し、供給制約が顕著になっています。

さらに、ロシアによるウクライナ侵略をはじめ、世界各地で地政学的リスクが高まり、サプライチェーンは細断化。これらの結果、原材料費・輸送費・エネルギー価格が上昇し、「コスト・プッシュ・インフレ」が世界を覆うようになりました。

経済が低迷しているにもかかわらず、物価は高止まりし、スタグフレーションの様相を呈しています。

優良な株式保有こそがインフレの最良の防御策

このような環境下で、現金を持ち続けることがいかに危険かは言うまでもありません。インフレは現金の価値を静かに削り取るサイレント・シーフ(静かな泥棒)なのです。

しかし、この厳しい時代にもかかわらず、実はインフレに打ち勝つ方法があります。それが、素晴らしい企業のオーナーになることです。

なぜ、強い企業の株式を保有することがインフレに対する最良の防御策となるのでしょうか? 答えはシンプルです。強い企業は、インフレ環境下でも最終顧客に対する価格転嫁が可能だからです。

原材料や物流費が上昇しても、そのコストを自社製品やサービスの価格に組み込み、消費者に負担させることができるのです。これは、単なる価格の押し付けではなく、その企業が顧客に選択肢を与えないほどの圧倒的な競争優位性(参入障壁)を有しているからこそできる芸当です。

たとえば、先述の「フェラーリ」を思い浮かべてください。材料費が上昇しようが、世界的な物流混乱があろうが、フェラーリはその販売価格を引き上げることができます。なぜなら、フェラーリを求める顧客は、単なる移動手段ではなく、「フェラーリという唯一無二の体験とステータス」を購入しているからです。

またインフレで価格が上がっても、顧客は離れません。なぜならフェラーリの典型的な顧客は億円単位で資産を保有する超富裕層であり、インフレ程度の値上げを全く気にしない人たちだからです。

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