コナラの育て方のポイント
用土

コナラは土質に対する適応力が高く、一般的な培養土でも問題なく育ちます。地植えの場合は、水はけのよい土壌を選ぶとさらに元気に育ちやすくなります。水がたまりやすい場所では、腐葉土や牛ふん堆肥を混ぜて土壌改良を行うと安心です。鉢植えでは、底に軽石を敷いて通気性を高めるなどの工夫をすると、根が健全に育ちます。
水やり

コナラは比較的乾燥に強い木ですが、植え付け直後や夏場には水切れに注意が必要です。根がまだ張っていないうちは、水分を十分に吸収できません。根付くまでは必要に応じて水やりをしましょう。地植えの場合、根付いた後は自然の雨だけでかまいません。鉢植え場合は、表土が乾いたタイミングで鉢底から流れ出るまでしっかり水を与えます。冬は土が乾ききる前に与える程度の控えめの水やりをします。
肥料

肥料は2月頃に株元に緩効性肥料をすき込むとよいでしょう。肥料が多いと成長速度が速くなり、庭木としては大きくなりすぎることもあるため、様子を見ながら控えめに与えるのがおすすめです。
注意する病害虫

コナラは比較的丈夫で病害虫の心配はあまりありませんが、「ナラ枯れ」と呼ばれる病気に注意が必要です。これはカシノナガキクイムシが媒介する病気で、進行すると葉が変色し枯れてしまうことがあります。特に夏場は注意が必要です。原因となるカシノナガキクイムシが発生しないよう、風通しをよくする剪定や、殺虫剤の散布が予防に効果的です。幹に小さな穴があったり、木くずのような粉が付着していたりする場合は、早めに対応しましょう。葉や幹の様子を観察し、異変を早期に見つけることが大切です。
コナラの詳しい育て方
植え付け・植え替え

コナラの植え付けには、落葉期である11~3月が適しています。この時期は木が休眠しているため、根に与えるダメージが少なく、活着しやすくなります。コナラは成長すると大きくなりやすいため、十分なスペースを確保して植えることが大切です。鉢植えで楽しむ場合は、定期的な剪定や植え替えを行うことで、コンパクトに育てることができます。
地植えでは特に植え替えは必要ありませんが、鉢植えは2〜3年に1回を目安に植え替えを。根詰まりを防ぐため、鉢の中で根が回っているようであれば、植え替えをしましょう。植え替えの際は、鉢を外して軽く根をほぐし、黒く傷んだ根は切り取ります。中粒の赤玉土7に腐葉土か牛ふん堆肥を3の割合で混ぜ込んだ配合用土を使って植え付けます。あまり大きくしたくない場合は同じ鉢に、大きくしたい場合は元の鉢よりも1〜2回り大きな(直径が3〜6cm大きな)鉢に植え付けます。
剪定・切り戻し

コナラをコンパクトに収めるためには、定期的な剪定が必要です。剪定の適期は落葉期の12~2月。枝分かれしている部分や内側に伸びている枝を中心に整えます。伸びすぎた枝は付け根から、小さな枝は先端を軽く整えると自然な樹形になります。コナラは剪定に強く、初心者でも扱いやすい木です。主幹は放任すると背が高くなりすぎるので、作業しやすい高さで幹を切り落とし、芯をとめてコンパクトに保ちましょう。
5~9月の間は枝が旺盛に伸びるため、込み合った部分や不要な枝をこまめに取り除き、風通しよく管理しましょう。風通しよく保つことで、病害虫の予防にもつながります。ただし、この時期に剪定すると花芽を落としてしまうため、翌年の花数が減ることもあります。
夏越し・冬越し

コナラは暑さにも寒さにも強く、特別な温度管理は必要ありません。屋外で年間を通して育てることができます。ただし、鉢植えの場合は冬に根が冷えすぎないよう注意が必要です。鉢の周囲にわらや布を巻いて保護すると安心です。
真夏の直射日光や乾燥には注意し、葉がしおれるようであれば、水やりの頻度を増やしたり、日の当たる時間が短い場所に置き場所を変更するなどしてみましょう。基本的に手のかからない性質のため、無理なく育てられます。
増やし方
コナラは、どんぐりの実を播く方法と、枝を使った挿し木の2つの方法で増やせます。ただし、挿し木は発根しにくく成功率が低いため、一般的にはどんぐりから実生で増やします。
どんぐりを播いて育てる方法

秋に実るどんぐりを採取し、水につけて浮いたものを取り除きます。健康などんぐりを選んだら、湿らせた土に横向きか斜めに植え、軽く土をかぶせます。乾燥を防ぎながら管理すると、しばらくすると根が出て、春には発芽します。
発芽後は徐々に日光に慣らしながら育てます。芽が出てくる様子を見守るのは、とても楽しい経験になります。
コナラを育てる際の注意点

コナラは丈夫な木ですが、育て方によっては大きくなりすぎたり、病気にかかることもあります。日常のお手入れや観察を丁寧に行うことが、健やかな成長につながります。
コナラを大きくしすぎないためには?

コナラは放っておくと大きく育つため、定期的な剪定が必要です。春から夏にかけて伸びる枝を中心に整えることで、サイズを抑えることができます。切りすぎを防ぐため、様子を見ながら少しずつ整えるのがポイントです。
剪定後には切り口に癒合剤を塗ると雑菌の侵入を防げます。コンパクトでもバランスの良い樹形を保つことで、庭に適した美しい姿に仕上がります。
コナラは薪を取るために育てられてきた樹木です。薪を取る際には地際で切り倒しますが、それでも株元から新しい芽が出てきて大きな木に育ちます。大きくなりすぎて困ったときは、大胆に切り戻してしまってもいいでしょう。
病気になったコナラは復活する?

ナラ枯れなどの病気にかかった場合でも、初期段階であれば回復する可能性があります。枝の剪定や薬剤による対処を早めに行うことが重要です。
大きく育った木ほど対処が難しくなるため、日頃から葉や幹の変化に気を配りましょう。異常を見つけたら、早めに専門家に相談するのもひとつの方法です。
コナラを育ててみよう

コナラは、基本的な管理や環境さえ整えば、初心者でも育てやすい樹木です。どんぐりが実る様子や、季節ごとの表情を楽しめる点も魅力的です。
シンボルツリーとして庭に植えたり、鉢植えや盆栽として育てたりと、楽しみ方は多様です。自然に寄り添いながら、暮らしの中で緑を楽しむきっかけとして、コナラを育ててみてはいかがでしょうか。
Credit 文 / 3and garden
スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。2026壁掛けカレンダー『ガーデンストーリー』 植物と暮らす12カ月の楽しみ 2026 Calendar (発行/KADOKAWA)好評発売中!
