オフィスリノベーションを考えているものの、何を軸に進めるべきなのかわからない方も多いのではないでしょうか。オフィスリノベーションはオフィス環境の改善や経費削減につながる一方で、目的が明確でなければ効果が薄まることもあります。
今回は、オフィスリノベーションの概要やリフォームとの違い、メリットを詳しく解説します。費用相場や工事期間、活用できる可能性のある補助金制度も紹介するので、ぜひ参考にしてよりよいオフィス環境を構築しましょう。
1.オフィスのリノベーションとは?リフォームとの違い
オフィスリノベーションとは、働き方の改善や企業ブランディングを目的としてオフィス空間を刷新する工事のことです。レイアウト変更や用途転換など、大規模な工事が多くなります。なお、リノベーションには、新しい価値や機能を加える意味があります。
一方で、リフォームは老朽化した部分を元の状態に戻す工事を指します。壁紙や床材の張り替え、設備の修繕などが中心です。オフィスの場合は、現状維持が目的となるケースがほとんどです。
厳密にはリノベーションとリフォームに違いがありますが、会社によって線引きに違いがあり、全く同じ意味で使われることも多いようです。言葉の違いよりも、工事内容や目的を意識してリノベーションを進めましょう。
2.オフィスリノベーションの種類
オフィスリノベーションには、以下のように3つの種類があります。
| 種類 | 対象範囲 | 規模 | コスト | 工期 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| フルリノベーション | 全体 | 大規模 | 高額傾向 | 長くなる傾向 | 間取り・設備・デザインを一新 |
| ポイントリノベーション | 一部スペース | 小〜中規模 | 抑えられる傾向 | 短く済む傾向 | 特定の課題をピンポイントで解決 |
| スケルトン | 全体 | 最大規模 | 最も高い | 最も長い | 骨組みまで解体してゼロから構築 |
2-1.フルリノベーション
フルリノベーションはオフィス全体を対象にして、間取り・設備・デザインを一新する大規模な工事のことです。老朽化が進んでいる建物や、働き方を大きく見直したい場合に効果的です。
工事期間が長くなるため、仮オフィスや在宅勤務の体制を整えるなどの事前準備が必要になります。
2-2.ポイントリノベーション
ポイントリノベーションは一部のスペースのみを改修する工事のことで、会議室や休憩スペースなど、用途を限定しておこないます。たとえば「集中ブースを増やしたい」「来客スペースをおしゃれにしたい」など、ピンポイントな課題解決に最適です。
コストを抑えつつ、効果を実感しやすい方法のひとつです。
2-3.スケルトン
スケルトンは、建物を骨組みの状態まで解体し、内装や設備をゼロからつくり直す工事を指します。テナントの入居時や全面的にデザインを刷新する際に、用いられるケースが多くなります。
自由度は高いものの費用が高く工期も長くなるため、仕事の生産性を落とさないように細やかな計画をしなければなりません。

