◆住人の10倍の外国人観光客が訪れる「スキーの聖地」の現状
![[欲望マネーの街]ニセコの真実](https://assets.mama.aacdn.jp/contents/210/2025/11/1762153393612_a4a8auoe2cv.jpg?maxwidth=800)
「ニセコの雪質は粒子が非常に細かく、まるで水の上を滑っているかのような浮遊感が味わえます。30年以上前、オーストラリアから来たスキーインストラクターが惚れ込み、口コミによって世界中に魅力が広まりました。『雪』が観光資源となる事例は長野の白馬や新潟の妙高高原も注目されていますが、パイオニアとなったのは間違いなくニセコです」(地元の観光業従事者)
“蝦夷富士”の別称で知られる羊蹄山を囲むように、複数の自治体に跨がるニセコエリアの人口はおよそ2万人。
だが、インバウンドだけで住人の10倍もの観光客が冬に集中して殺到し、一大マーケットが立ち上がり、その結果、現地には違法建築や無許可伐採などモラルなき開発が横行しているというのだ。
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高級別荘が立ち並ぶエリアで清掃業を営む日本人女性に声をかけると、こう語った。
「観光客の8割以上が12月から3月の間に押し寄せるので、今はその準備をしているところ。人手は全然足りなくて、私たちは小樽からバスで1時間かけて派遣されているんです。時給は2000円、移動時間もカウントされるので待遇はよいですが、それでも働き手が集まらない。そのせいか、アジアからの労働者がめちゃくちゃ増えてます」
中心部のひとつ、「ニセコひらふ」で飲食店を営む男性もこう言う。
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◆北海道新幹線の延長でニセコバブルがさらに過熱
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事実、現地で見かける別荘やコンドミニアムの販売を呼びかける看板は英字表記が主だ。
ニセコひらふや花園といった人気エリアにあるコンドミニアムは100㎡未満の2ベッドルームでも億超えが当たり前で、土地の公示価格も前年比で10%近い上昇を見せている。
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「土地を所有するのはシンガポールの法人で、入居するのはスキー場界隈で働く外国人労働者。地元の人から『治安悪化を招く』と不安の声が上がるのも無理はありません。地元団体による反対署名運動もむなしく、行政はこの計画を通してしまった」(同)

