◆面接では一見仕事に関係ないような質問も

また好きな食べ物や音楽、アレルギーや持病の有無、彼氏のいる・いない、既婚or独身など、一見撮影にあまり関係がないような項目も混じっているが、実はこの部分こそ重要な情報だ。この世界は女優ファーストなので演者が快適かつ、安心して仕事ができる環境を作れるようにプロダクションは情報を把握しておきたい。
例えばひどい花粉症なのに、確認不足で現場が自然いっぱい! スギ花粉舞いまくり! のようなロケ地を用意してしまえば、女優は地獄を見て、撮影どころではなくなってしまう。
また彼氏と同棲中や既婚者の場合は「〇時までに帰りたい」といった条件がある可能性が考えられるため、私生活に支障をきたさない仕事の組み方が求められる。
このようにプロダクションは致命的なミスを避けるべく、細やかな部分までぬかりなくヒアリングをするためにも丁寧な面接を心掛けるのだ。
◆「誰でも入れる時代」が終わったセクシー業界
女優の数が増え、求められる容姿や中身のレベルが上がったセクシー業界で「全入」はもうあり得ない。行けば誰でも受かる時代はとっくに終わっていて、面談を終えた後に不採用を言い渡されるケースもある。面接を突破できない原因は、「加工で盛りまくりの写メ詐欺だった」「ギャラ、撮影日などの条件が細かすぎる」「プロダクションのカラーに合わない」など様々だが、仕事が回ってこないであろう女性は基本的に断る。
大手事務所は数が欲しいので“とりあえず”で受け入れることもなくはないが、あまりに妥協しすぎるとプロダクションとしての価値が下がるため、何でもかんでもOKとは言い難い。
在籍数30名以下の少数精鋭を貫く小規模プロダクションほど女優のカラーにこだわる傾向が強く、ハマらないと判断されれば“ゴメンナサイ”だ。
脱げば稼げる、所属できればすぐ一攫千金と古い概念のまま応募する人はまだまだ多く、「いざ面接へ行く→撃沈する」という流れは決して珍しくない。

