「理解しないまま任せる」と、後悔することも
Aさんは、専門家からの説明をほとんど理解していませんでした。「あなたのために私がやっておきます」という言葉を、鵜呑みにしてしまったのかもしれません。
しかし、お金の世界では「理解できないまま他人の指示どおりに動かす」ことは、実質的に“管理の主導権を手放す”ことと同じです。
・その資産は誰の名義にあるのか
・どの金融機関に置かれているのか
・即日引き出せるのか、どうやって引き出すのか
この3点が曖昧なまま「プロに任せて安心」と思うのは、黄色信号です。「いったん預かります」という流れで資産の管理主体は、Aさんの手から簡単に離れてしまっていました。
大金を手にしたとき、本当に考えるべきこと
退職金、保険金、実家売却、生前贈与など。「みたことのない大金」を目にする機会は、案外誰にでも訪れる可能性があります。そしてそのお金を前にすると、冷静でいられる人は少ないようです。
大事なことは、「できること」より、「自分の人生にとって必要なこと」を先に考えることです。
・人生の自分軸を自分で理解しているか
・自分にとって必要な金額はいくらか
・いつ、どのように使いたいのか
・誰と共有し、どう管理していくのが長く続けられるのか
「自分の人生にとって必要なこと」を明確にいえる人ほど、お金に振り回されにくく、お金を上手に活用することができます。
