預金通帳から分かる債務の確認
吉田課長「預金通帳には、支払いについても印字されていますね」
口座引き落としとしている電気代、ガス代、水道代が典型的なものです。相続開始(死亡)後に預金通帳から引き落とされているものについては、相続税を計算する場合の債務に当たるか否かを検討します。
たとえば預金通帳に返済金と思われる出金がある場合は、お父様が銀行などからの借り入れがあるのではないかと推測して、借入金の有無や借入額を確認します。
吉田課長「預金通帳は情報の宝庫ですね」
そのとおりです。さまざまな情報を得ることができます。ただし、納税者にとって都合の悪い情報もある可能性があります。
贈与と預金通帳の保存
たとえば、相続開始(死亡)の4年前に、お父様が吉田課長に300万円を贈与したとします。
吉田課長「タンス預金から出さない限り、預金通帳から引き出しますね」
多額のお金を贈与する場合は、通常は預金通帳から支出します。贈与税は、贈与した金額が贈与税の基礎控除額である110万円(租税特別措置法70条の2の4)を超えると、超えた金額に贈与税が課税されます。
また、死亡した被相続人から相続人等(相続人や遺言による受遺者)に相続の開始前7年以内に贈与があった場合には、その財産は相続税の課税対象になります(相続税法19条)。
吉田課長「そうすると預金通帳を保存する期間は?」
過去7年間の預金通帳は廃棄しないで、保存しておくのがいいと思います。
