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相続財産はどこにある?預金・土地・株式・保険…子どもが親の相続財産を漏れなく見つける方法【税理士が解説】

相続財産はどこにある?預金・土地・株式・保険…子どもが親の相続財産を漏れなく見つける方法【税理士が解説】

ネットバンクの場合

吉田課長「最近は、ネットバンクに預けている人が多くなっていますね」

ネットバンクは、店舗や自社のATM(自動現金預け払い機)を持たないで、インターネットを通して、金融サービスを提供する金融機関のことです。お金の出し入れは、提携している銀行やコンビニエンスストアなどのATMで行います。

吉田課長「通帳を発行しないのですね」

キャッシュカードも発行していない場合もあります。取引履歴の照会は、主にパソコン、スマートフォンのアプリやWebアプリを通して行います。したがって、預金通帳の動きを定期的にデータを保管しておくのがいいでしょう。

吉田課長「父の年代ではネットバンクに預けている人は少ないと思いますが?」

そうですね。しかし、現時点(2025年)で60歳代の人でネットバンクを利用している人がいると思います。ネットバンクの利用者は増えても減ることはありません。

20年後は預金をネットバンクに預ける人が多数になっているのではないでしょうか。

土地・家屋の確認方法

吉田課長「ところで、図表では、財産を確認するための資料が示されていますね」

預金は、日常使っている銀行などについては見落とすことはないと思います。問題は、休眠預金の状態になっているものです。金融機関からの郵便物が残されているか否かなどいろいろな角度から見落としがないかを検討します。

吉田課長「土地、家屋(建物)は、だいたい把握しているつもりですが」

土地、家屋(建物)は重要な財産なので、子供の立場でも知っている人がほとんどだと思います。相続税の申告にあたっては、登記簿謄本で確認します。

相続税対策を考える場合は、登記簿謄本をとらなくても、簡易的に市区町村から送られてくる固定資産税(都市計画税)の課税明細書で確認することができます。

ただし、固定資産税が課税されない土地、家屋(建物)は、課税明細書に記載されません。この場合は、不動産が所在する市区町村から名寄帳を取得することにより確認することができます。土地、家屋(建物)の所有者本人、所有者が亡くなった場合の相続人などが請求することができます。

なお、相続人は、土地、家屋(建物)を相続で取得したことを知った日から3年以内に、相続登記をしなければなりません(不動産登記法76条の2第1項)。正当な理由がないのに相続登記をしない場合、10万円以下の過料が科されます(同法164条)。

吉田課長「借地権というのは?」

地主から地代を支払って土地を借りて、その土地の上に家屋(建物)を建築する権利のことです。借地権は、賃貸借契約によるのがほとんどです。つまり、土地のように登記はしませんが、土地に準ずる価値があります。

したがって、借地権は土地を借りている人にとっての財産になります。

株式・証券のインターネット取引

吉田課長「株式などの有価証券の探し方については、先ほどお聞きしました」

最近は、上場株式や証券投資信託などの売買を、インターネットを通して行うことが多くなりました。

この場合は、アクセスに必要な口座番号とパスワードを知っておく必要があります。

生命保険の確認

吉田課長「生命保険金は、いろんなタイプに加入しているようです」

生命保険金には、死亡保険、医療保険、介護保険、死亡保障と生存保障(満期支払い)を合わせた養老保険があります。このうち、相続税の課税の対象になるのは、被相続人が保険料を負担した被相続人の死亡により相続人等が受け取る生命保険金に限ります(相続税法3条1項1号)。

被保険者である被相続人が死亡すると、生命保険会社に支払い請求をして、生命保険金を受け取ります。その請求をするには、相続人等が加入している生命保険会社を知っていなければなりません。

生命保険証書を見つけられれば、これによります。ただし、別の生命保険契約をしている可能性もあります。そこで、預金通帳に保険料の引き落としがあるか否か、生命保険会社から郵便物が送られているなどを確認して生命保険の有無を検討します。
 

多田 雄司

税理士

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