◆13歳差の夫婦YouTuberが炎上したワケ
妻40歳、夫27歳、13歳差の夫婦YouTuber「ポンコツらいす」が、10月27日にTikTokに投稿した動画が波紋を呼んでいます。妻のまりこから、「結婚する時、連れ子邪魔じゃなかった?」と尋ねられた夫のこうせいが、その連れ子がいる前で、「邪魔だったかもね」と答えたのです。
その後、連れ子もこうせいに向かって「邪魔」と言い返すなどして、全体としては笑いを誘う内容でまとめられていましたが、ネット上では“どれだけ子供を傷つけるか考えたこともないんだろう”とか“本当に心が痛い”などと批判が相次いでいます。
これ以外でも彼らのチャンネルでは、子供の前での下ネタトークや、夫のこうせいが10歳の女の子の連れ子とお風呂に入ろうと誘う動画などが公開されており、ただのネット炎上を超えた案件になりつつあります。
これを受け、「ポンコツらいす」は当面の間活動を休止することを発表しましたが、騒動は収まりそうにありません。
◆過去に炎上したYouTuberとは異なる点
いまではYouTuberの炎上はそんなに珍しくもありません。記憶に新しいところでは、八潮市の道路陥没事故をネタにした中町兄妹や、小さな姉妹のケンカをさらした村方乃々佳のチャンネルなどですね。これらも、道徳観のなさや幼稚さ、そして無節操さから、多くの批判を集めました。けれども、ポンコツらいすの動画には、そこからさらに一線を越えてしまった危うさを感じます。そして、動画の内容はもちろんのこと、なぜそうしたものが野放しになっているのかという疑問も浮かんできます。
ここからは、ポンコツらいすのどこがまずいのか。そして、編集の視点や監査の力が及ばないネットコンテンツのあり方について考えたいと思います。
まず、ポンコツらいすは、これまでの炎上系YouTuberと何が違うのか。それは、えげつなさの純度と密度が高すぎるということです。
たとえば、先述した中町兄妹のケースならば、お笑い芸人やバラエティ番組の真似事のような彼らのトークは、まだそれがフィクションであるという体裁を保っていました。つまり、破天荒であることの演出として、ぶっちゃけてみることを演じていただけなのです。
村方乃々佳姉妹のケンカも、撮影者である保護者というレフェリーが存在する箱庭の中だからこそ可能なエンタメでした。

