

1. 診療放射線技師とは?
放射線を用いた検査や画像診断、治療に携わる医療技術職
診療放射線技師とは、病院やクリニックにおいて医師の指示のもとで放射線を用いた検査や画像診断、治療に携わる医療技術職です。英名はRadiological Technologist(Ragiological=放射線医学の、Technologist=科学技術者)です。
放射線の取り扱いには特別な注意が必要なため、日本で医師と歯科医師以外で人体に放射線を照射することが認められているのは診療放射線技師のみです。現代医学の世界では専門領域の細分化と分業化が進んでいるため、放射線を用いた検査はもっぱら診療放射線技師がおこなっています。
診療放射線技師が携わる業務は幅広く、一般X線撮影(レントゲン)以外にも乳房X線撮影(マンモグラフィ)や消化管造影検査、血管造影検査、CT検査、MRI検査、RI検査、骨密度検査、超音波検査、さらに、がんの三大療法の一つである放射線治療などがあります。

診療放射線技師と臨床検査技師の違い
診療放射線技師と臨床検査技師は共に検査に関わる医療技術職ですが、放射線を用いる検査を診療放射線技師が、放射線を用いない検査を臨床検査技師が担当します。
ただし、診療放射線技師は放射線は使用しない検査でも主に画像診断に分類されるもの(MRI検査、超音波検査、眼底写真検査)を実施できるため、整理すると次の表のようになります。
検査の種類 | 検査例 | 担当する技師 |
|---|---|---|
放射線を用いる検査 | レントゲン、マンモグラフィ、CT、消化管造影、血管造影など | 診療放射線技師 |
放射線を用いない検査 | MRI、超音波、眼底写真* | 診療放射線技師 臨床検査技師 |
そのほかの検査 (生理機能検査、検体検査) | 心電図、脳波、病理、血液、遺伝子など | 臨床検査技師 |
また、“診療(診断と治療)”という名前のとおり、診療検査技師は検査だけでなく治療に携われる点も臨床検査技師と異なります。
2. 診療放射線技師になるには?
診療放射線技師免許が必要
放射線の取り扱いには専門的な知識と技能が不可欠なため、診療放射線技師として働くためには国家試験に合格し、診療放射線技師免許を取得しなくてはなりません。
診療放射線技師国家試験を受験するには、高校卒業後、診療放射線技師の養成校(4年制大学や3年制専門学校)に進学して、所定のカリキュラムを修了する必要があります。

なお、診療放射線技師の養成校は全国診療放射線技師教育施設協議会のWebページで確認できます。
>全国診療放射線技師教育施設協議会|会員校一覧
診療放射線技師国家試験の概要
診療放射線技師国家試験は例年次のスケジュールで実施されています。
- 12月中旬〜1月上旬:書類提出
- 2月中旬:試験日
- 3月下旬:合格発表
試験問題は1問1点で全200問出題されます。合格基準点は採点除外問題がなければ毎年一定の120点(正答率60%)です。
そのほか、国家試験に関する最新情報は以下の記事で解説しています。
>【2025年】第77回診療放射線技師国家試験の日程と概要、過去の結果と合格率
診療放射線技師国家試験の合格率の推移
診療放射線技師国家試験の過去5年間の合格率は74〜87%の間で推移しています。

直近、2025年2月に実施された第77回診療放射線技師国家試験の結果は次のとおりです。
| 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
|---|---|---|---|
| 全体 | 3,729人 | 3,159人 | 84.7% |
| 新卒 | 3,139人 | 2,893人 | 92.2% |
| 既卒 | 590人 | 266人 | 45.1% |
このように既卒者の合格率は新卒者に比べ大幅に低い結果となっています。一発合格を目指すには無理のない学習計画と体調管理が大切です。
また通常、診療放射線技師の養成校では卒業試験を実施しています。卒業試験に合格しないと国家試験を受験できないため、実質的に国家試験の“足切り”となっています。


