いつまでも輝く女性に ranune
「80回骨折しました」26歳女性を苦しめる“2万人に1人”の難病。「くしゃみで骨が折れてしまう」壮絶な日常生活とは

「80回骨折しました」26歳女性を苦しめる“2万人に1人”の難病。「くしゃみで骨が折れてしまう」壮絶な日常生活とは

◆生活のなかで心がけていること

行き先の病院は調べておく
ーー気を配らなければいけない瞬間が多いんですね。生活のなかで何か心がけていることはありますか。

咲さん:外出時は人とぶつかって私が怪我をすると、相手にも悲しい思いをさせてしまうので、出かける場所やタイミングは選んでいます。

めったに遠出はしませんが、するときは万が一のことを考えて行き先にある病院を調べますね。何が骨折の原因になるかわからないので、やったことがない行動をむやみにしないように心がけています。

彼氏とは普通のデートをしていますよ。ディズニーランドのようなテーマパークに行くと、楽しくていろいろ乗りたくなってしまいますが、プーさんのハニーハントのような安心して乗れるものだけに乗り、あとは食べ物や写真撮影を楽しんでいます。

これはよく聞かれるのですが、夜の営みも恐らくみなさんと変わらないと思います。

◆痛みのおかげでもう一回頑張ろうって思える

痛みのおかげでもう一回頑張ろうって思える
ーーお話を伺っていると、つらい経験をたくさんしてこられたにもかかわらず、前向きな人柄が伝わってきます。咲さんの明るさを支えているものは何ですか。

咲さん:こんなことを言うのはあれですけど、骨折して痛い思いをするたびに「私、まだ生きてるんだ」って感じるんです。

4歳のときに頭を骨折し、手術のために坊主にせざるを得なくてすごく悔しかった記憶があります。あの時に比べれば「まだ骨折だけで済んだ。生きているだけでもよかった」とも思えるようになりました。

痛いことには変わりないけど「この痛みなら治る」と考える余裕も生まれましたし、痛みのおかげでもう一回頑張ろうって思えます。

この考え方に至るまでには時間がかかりましたが、今のように受け止められるようになってからは、気持ちが楽になりました。

ーー最後に、読者にこれだけは伝えておきたいという思いがあれば教えてください。

咲さん:障がいを持っていると、どうしても「こうしてほしい」「こんなサポートがほしい」と要望が出てきてしまうのですが、手厚くサポートしていただけることが多く、日々出会う方々には感謝の気持ちでいっぱいです。

障がいを持つ人間のひとりとして、私たちはいろんな場面でみなさんの優しさを感じてるよってことを伝えたいです。

<取材・文/松浦さとみ>

【松浦さとみ】
韓国のじめっとしたアングラ情報を嗅ぎ回ることに生きがいを感じるライター。新卒入社した会社を4年で辞め、コロナ禍で唯一国境が開かれていた韓国へ留学し、韓国の魅力に気づく。珍スポットやオタク文化、韓国のリアルを探るのが趣味。ギャルやゴスロリなどのサブカルチャーにも関心があり、日本文化の逆輸入現象は見逃せないテーマのひとつ。X:@bleu_perfume
配信元: 日刊SPA!

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