宅配便を送ろうとして、どの業者がよいのか迷ってしまった。サイズや送り先などで料金体系が複雑に設定され、割引制度やサービスも多岐にわたるからだ。

そこで2025年9月の大手3社公式サイトの情報をもとに比較してみた。比べたのは、雑貨を送るときによく使われる60サイズ(3辺合計60cm以内)の基本料金だ。
値上げの理由は人出不足、燃料費の高騰

配送会社 サービス名 東京→東京 東京→大阪
ヤマト運輸 宅急便 940円 1060円
佐川急便 飛脚宅配便 910円 1040円
日本郵便 ゆうパック 820円 990円
(2025年9月時点の公式サイトの情報に基づき、重量上限は各社で異なる)
宅配便は値上げがつづいている。10年前の2015年頃は60サイズで600円前後だった。そこからeコマース(電子商取引)が拡大し、コロナ禍でネットショッピングが日常化。全体の取扱数は38億個から50億個に増加した。人手不足や燃料費の高騰が値上げの理由だが、インフレの今、家計のために業者選びの手間をかける価値がある。
「持ち込み割り」「メンバー割」「デジタル割」など
送料を抑える方法はいくつかある。まず「持ち込み割」だ。営業所やコンビニ、取り扱い窓口に荷物を持ち込むと、ヤマトと佐川は100円引き、日本郵便は120円引きになる。
ヤマトの場合、「クロネコメンバーズ」に登録すれば、さらに複数の割引をかさねて受けられる。持ち込み割(150円)、電子マネーの「クロネコメンバー割」(最大15%)、スマホで送り状を作る「デジタル割」(60円)、コード決済「にゃんPay」(12%)と多彩だ。
日本郵便にも「郵便局アプリ(ゆうパックスマホ割アプリを統合)」がある。割引は事前カード決済(180円)、郵便局を受取場所にする(100円)、前月までの1年間に10個以上を発送(10%)といった内容だ。また、軽い小物であれば、郵便局ネットワークを生かした一律料金の「クリックポスト」「ゆうパケット」「レターパック」を利用すれば、かなり安くなる。