5.外壁張り替えの工事期間と流れ
外壁の張り替え工事に掛かる工期は、30〜40坪の一般的な戸建て住宅で約2週間〜1ヶ月が目安です。天候によって左右されるため、少し余裕を見ておくと安心です。
5-1.外壁張り替え工事の全工程
ここでは、工事がどのような流れで進むのか、全工程を詳しくご紹介します。
1.近隣への挨拶 | 工事開始前工事の概要や期間、注意点などを記載した書面を持って、リフォーム会社とともにご近所へ挨拶回りを行います。騒音や車両の出入りなどでご迷惑をおかけするため、事前の丁寧な説明が、トラブルを防ぐ鍵となります。
2.足場の設置と養生 | 1~2日安全かつ効率的に作業できるよう家の周りに足場を組みます。同時に、塗料やホコリが近隣に飛散しないよう足場の周りをメッシュシートで覆います。これを、業界用語で「養生(ようじょう)」といいます。
3.既存外壁の解体・撤去 | 2~4日現在の外壁材を一枚ずつ丁寧に剥がし、撤去していきます。この工程では、電動工具を使うため、大きな音やホコリが発生しやすくなります。
4.下地の確認・補修、防水シートの施工 | 2〜3日外壁材を剥がすと、内部の防水シートや柱、断熱材といった下地が現れます。この状態で、雨漏りの跡がないか、木材が腐食していないかなどを徹底的にチェックします。
問題があれば補修し、新しい防水シートを隙間なく施工します。
設計通りに、新しい外壁材を張っていきます。職人の腕の見せ所であり、家の表情がガラリと変わる、リフォームのハイライトとも言える工程です。
6.シーリング・付帯部取り付け | 1~2日サイディングの継ぎ目や窓サッシとの取り合い部分を、防水性と伸縮性のあるシーリング材で埋めていきます。雨樋や換気フードなども元の位置に取り付けます。
7.完了検査・清掃 | 1日リフォーム会社の担当者と一緒に、仕上がりに傷や汚れ、施工不良がないか隅々までチェックします。気になる点があれば、遠慮なく伝えましょう。
問題がなければ、周辺の清掃を行います。
すべての工程が完了したら、足場と養生シートを解体・撤去します。これにて、リフォームはすべて完了となります。
5-2.外壁張り替え工事中の注意点
騒音やホコリが発生する特に解体時や外壁材のカット時に大きな音やホコリが出ます。事前にリフォーム会社から工程表をもらい、いつ頃大きな音が出るか把握しておくと良いでしょう。
生活上の制約がある工事中は窓を養生するため、窓を開けての換気ができません。また、安全上の理由から洗濯物を外に干せない期間があります。
季節を考慮する雨が降ると作業が中断してしまうため、梅雨や台風の時期は工期が延びやすくなります。比較的天候が安定している春や秋が、外壁リフォームには最適な季節です。
6.外壁張り替え費用を安く抑える4つのコツ
ここでは、賢くリフォーム費用を抑えるための4つの方法をご紹介します。
6-1.相見積もりを取る
相見積もりは最も重要で効果的な方法です。必ず3社以上のリフォーム会社から見積もりを取りましょう。
同じ工事内容でも、会社によって見積もり金額は数十万円単位で変わることも珍しくありません。
価格だけでなく、提案内容・担当者の対応・保証内容などを総合的に比較検討することで、ご自身にとって最もコストパフォーマンスの高い、信頼できるリフォーム会社を見つけることができます。
6-2.補助金・助成金を活用する
省エネ性能を高めるリフォームに対しては、国やお住いの自治体が用意する補助金や助成金制度が適用できる場合があります。
特に、下地の交換と同時に断熱補強をする張り替え工事は、「断熱リフォーム」として補助金の対象になるケースがありますので活用を積極的に検討しましょう。
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6-3.火災保険が適用できるか確認する
外壁の劣化の原因が、台風、強風、雪、雹(ひょう)などの自然災害である場合、ご加入中の火災保険が適用できる可能性があります。
例えば、「台風で飛んできた物が当たって外壁が割れた」「大雪の重みで外壁が破損した」といったケースです。
経年劣化は対象外ですが、心当たりがある場合は、保険会社やリフォーム会社に相談してみる価値はあります。
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6-4.他の工事と一緒に行う
外壁リフォームで意外と費用がかかるのが「足場代」です。30坪の家でも15万〜20万円ほどかかります。
もし、屋根の劣化も気になっているのであれば、外壁の張り替えと屋根の葺き替え(または塗装)工事を同時に行うのがおすすめです。
足場の設置が一度で済むため、別々に工事するよりも足場代を丸ごと節約でき、トータルの費用を大幅に抑えることができます。

