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精神保健福祉士(PSW)とは? 仕事内容や年収、支援における役割を解説

精神保健福祉士(PSW)とは? 仕事内容や年収、支援における役割を解説

3. 精神保健福祉士の仕事内容

もともと日本では、精神障害者の社会復帰や地域参加を支援する制度が立ち遅れていました。それが近年の障害者自立支援法(2006年)や障害者総合支援法(2012年)により整備され、精神障害者への支援は「入院医療中心から地域生活中心へ」とシフトしたのです。

それに伴い、精神保健福祉士の仕事内容も医療と地域、職場、家庭などとの連携が重視されるようになりました。主な支援は次の通りです。

医療に関する支援

例えば医療機関にかかっていないクライエントを適切な受診・受療・入院へと繋げたり、既に入院しているクライエントの退院や、退院後の社会生活への移行をサポートしたりします。

住居に関する支援

入院しているクライエントが退院可能となったとき、退院後に安心して地域で生活できるよう、住まいの確保を支援します。ただ住む場所を用意するだけではなく、十分な福祉サービスを受けられる環境を目指します。

就労・就学に関する支援

クライエントが働くことを通して自立した生活を送れるよう、就労支援サービスの利用を援助します。就労支援サービスには、一般企業への就職を目指して必要な知識やスキルを身に付ける就労移行支援や、一般企業での就職が困難な人へ働く場を提供する就労継続支援などがあります。

就学中もしくは就学を希望するクライエントの場合、必要に応じて学校関係者との調整をおこないます。

家族への支援

クライエントの家族のあり方に合わせて、適切な支援をします。例えばクライエントの病気や障がいに対する理解を深めてもらうため、家族に対して説明することも支援のひとつです。また家庭内暴力など、クライエントの精神疾患の原因が家族にある場合はその原因の解消にも努めます。

人権擁護

クライエントの基本的人権を尊重し、個人としての尊厳、法の下の平等、健康で文化的な生活を営む権利を擁護します。例えば入院中に不必要な行動制限があったり、治療内容に不満があったりする場合の相談に応じ、必要であれば弁護士や専門機関を紹介します。

4. 精神保健福祉士の勤務先

令和2年度の精神保健福祉士就労状況調査によると、精神保健福祉士が働く場所は福祉関係や医療関係が8割を占めています。

以前までは精神保健福祉士の勤務先といえば医療関係が一般的なイメージでしたが、近年では福祉・行政・司法・学校教育など、さまざまな分野でニーズが高まっています

精神保健福祉士の就労場所は福祉関係・医療関係が8割

障害者福祉関係

障がい者への相談支援をおこなう相談支援事業所や、地域の相談支援の中核となる基幹相談支援センター、通所訓練が難しく夜間の生活介護が必要な人向けの障害者支援施設、障がい者が共同生活を送るグループホームなどがあります。

ここでは医療費や生活費に関するアドバイスをおこなうほか、各機関と連携して、適切な福祉サービスを利用できるようサポートします。

また、アルコール・薬物・ギャンブル依存症の人が、依存対象物なしで日常生活を送れるようになることを目指す回復支援施設で働く精神保健福祉士もいます。

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高齢者福祉関係

介護施設や、特別養護老人ホーム介護老人保健施設といった介護保険関連施設などです。ここでは認知症の高齢者のケアや相談業務をおこないます。

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医療関係

主に総合病院の精神科精神科病院精神科・心療内科の診療所などです。クライエントの入院から退院までをサポートし、精神科ソーシャルワーカーの名で活動することもあります。

入院時には医師などの多職種と連携し、必要に応じて精神療法を実施します。また退院後の生活のサポートとして、クライエントが社会と繋がりを持てるよう、支援機関との橋渡し役となることも大切な役割です。

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行政機関

自治体保健所福祉事務所のほか、心の病気に関する相談支援や情報提供をおこなう精神保健福祉センターなどがあります。保健所や精神保健福祉センターでは、精神保健福祉相談員と呼ばれます。

専門的な立場から相談に応じたり、利用できる支援制度を紹介したり、就労支援や住居の手配をおこないます。

学校教育関係

スクールソーシャルワーカーとして、いじめや不登校といった学校(小学校〜大学)内で起こる問題に関して、子どもやその家族、教員の相談に応じます。

司法関係

保護観察所矯正施設などです。精神疾患により善悪の区別がつかず重大な犯罪を犯してしまった人を対象に、法律に基づき社会復帰に向けた訓練や矯正をおこないます。保護観察所では社会復帰調整官と呼ばれます。

また、精神保健福祉士は精神保健参与員として裁判の審判に協力することもあります。厚生労働省が作成した名簿から、事件ごとに地方裁判所が指定します。

その他

企業では産業ソーシャルワーカーとしてストレスを抱えた社員をケアし、ハローワークでは精神障害者雇用トータルサポーターとして精神障害者の就労支援をおこないます。

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