「人目につかなければ大丈夫」という意識が海やまちの汚染につながる
――活動を知った人たちには、どのような行動をとってほしいと考えていますか。
彦坂:学校への出張授業や講演でも伝えていますが、まず一番大切なのは日々の生活で「プラスチックごみを減らす意識を持つこと」です。プラスチックを使わない生活は現実的には難しく、今後もごみは増えていくと考えられます。
だからこそ、家庭での分別や、公園やコンビニでの適切な廃棄といった基本的な行動を徹底してほしい。日本のまちは海外から「きれい」と評価されることが増えましたが、海に関しては「沈めてしまえば見えない」という安易な意識が残っているのではないでしょうか。
冬場は水温が低く水中活動が難しいため、私たちはまちの清掃活動に参加しています。道端の見えにくい場所に捨てられた空き缶やたばこの吸い殻を目にすると、「人目につかなければ大丈夫」という意識が根底にあるのだと痛感します。
「見えないからこそ意識して守る」、その考え方を広げていくことが、未来の海を残すことにつながると考えています。

きれいな海と、そこで生きる生物を守るために私たち一人一人ができること
美しい海を未来に残すために、私たちにできることを、彦坂さんに教えてもらいました。