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鍼灸師になるには? 資格の取り方や国家試験の内容、年収、仕事内容について解説

鍼灸師になるには? 資格の取り方や国家試験の内容、年収、仕事内容について解説

鍼灸師になるには? 資格の取り方や国家試験の内容、年収、仕事内容について解説
インフォグラフィック_鍼灸師

1. 鍼灸師とは?

鍼と灸を用いて治療をおこなう東洋医学の専門職

鍼灸師(しんきゅうし)とは、「鍼(はり)」と「灸(きゅう)」を用いて身体にあるツボや筋肉を刺激し治療をおこなう専門職のことです。鍼と灸を使った治療は東洋医学の代表的な治療法のひとつで、自然治癒力を高め、不調の改善や病気を予防する効果があります。

鍼灸師という資格はなく、「はり師」「きゅう師」と別々の国家資格に分かれています。ただし実際は両方の資格を持ち、鍼と灸を組み合わせて治療することが多いため、総称して鍼灸師と呼ばれることが一般的です。

鍼・灸を用いた治療とは

鍼灸治療の様子

鍼は0.1~0.3ミリ程度のごく細い金属製のものを使用し、痛みはほとんど感じません。皮膚に刺入したあとは、すぐに鍼を抜き去る方法をはじめ、鍼を上下に動かす、刺したまま十数分間放置する、刺した鍼に微弱な電気を流す方法などのさまざまな技法があります。

灸はヨモギの葉を綿状にした「もぐさ」に火を点け皮膚の上に載せることで熱刺激を送る治療法です。皮膚の上に直接載せる「直接灸」、台座や紙などの上に載せる「間接灸」などさまざまな技法があります。

鍼と灸はいずれも経穴(けいけつ)と呼ばれる“ツボ”に対して刺激を送ります。経穴は人体に361ヶ所あるといわれており、経穴からの刺激が全身へ伝わり、血の巡りや内臓機能にも影響を与えます。その結果、免疫力の増加や自律神経の調和などさまざまな効果が得られ、自然治癒力が高まるとされています。

2. 鍼灸師になるには?

はり師・きゅう師免許が必要

鍼灸師として働くには、国家試験に合格してはり師、きゅう師の免許を取得する必要があります(どちらか一種のみの受験も可能)。

鍼灸師(はり師、きゅう師)になるには
*視覚障害者の場合、中学校卒でも上記の養成施設で5年以上の教育を受けることで受験が可能

鍼灸の養成課程のある大学または専門学校にて3年以上知識と技能を学ぶことで、国家資格の受験資格を得ることができます

全国の養成施設については、以下のサイトから調べることができます。
>東洋療法研修試験財団|あん摩マッサージ師、はり師、きゅう師を目指す方へ

はり師・きゅう師試験の概要

はり師・きゅう師の国家試験は年に一回、同日に実施されます。

  • 12月上旬〜中旬:願書等提出
  • 2月下旬:試験日
  • 3月下旬:合格発表

筆記試験の出題形式は、4つの選択肢の中から1つを選ぶ四肢択一形式です。実技試験はありません。

〈共通科目〉

医療概論(医学史を除く)、衛生学・公衆衛生学、関係法規、解剖学、生理学、病理学概論、臨床医学総論、臨床医学各論、リハビリテーション医学、東洋医学概論、経絡経穴概論、東洋医学臨床論

〈非共通科目〉

はり理論、きゅう理論

はり師・きゅう師を同時に受験する場合、それぞれの受験願書の所定の箇所にその旨を記載することで共通科目の片方を免除できますので、忘れずに記入しましょう。

出題数は数年ごとに増減がありますが、合格ラインは正答率60%で一定となっています。

はり師・きゅう師試験の合格率の推移

過去5年間の合格率は、はり師・きゅう師ともに約70〜75%程度で推移しています。また、受験者数にも例年大きな差はないため、はり師・きゅう師を同時受験している人が多いことが伺えます。

はり師・きゅう師国家試験の合格率
厚生労働省|はり師・きゅう師国家試験の合格発表(第29回、第30回、第31回、第32回、第33回)より作成

そのほか、国家試験に関する最新情報は以下のサイトからご確認ください。
>公益財団法人東洋療法研修試験財団

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