いつまでも輝く女性に ranune
鍼灸師になるには? 資格の取り方や国家試験の内容、年収、仕事内容について解説

鍼灸師になるには? 資格の取り方や国家試験の内容、年収、仕事内容について解説

7. 業界動向と鍼灸師の将来性

昨今では美容鍼灸をはじめ、スポーツや高齢者領域でも鍼灸は広がりを見せています。アスリートの間ではパフォーマンス向上やリハビリに鍼灸の効果があることが知られるようになり、東京2020オリンピック・パラリンピックでは世界の出場選手たちに対して鍼灸治療がおこなわれました。また対高齢者については身体を動かすことが困難な場合でも施術を受けることができ、薬に頼らずに免疫力や自然治癒力を高める効果が期待されています。

鍼灸師の就業者数と施術所数は年々増加の一途を辿っています。東洋療法研修試験財団の調査によると、2002年から2020年までの19年間で就業者数は約7.4万人から約12.7万人、施術所数は約4.7万ヶ所から約7万ヶ所まで増えました。しかし実際に施術を受ける人の割合(受療率)については、19年間で4〜8%台で増減を繰り返しており、大きな伸長は見られません。今後の業界の課題としては、より多くの人に鍼灸治療を知ってもらい実際に受けてもらうことだといえます。

活躍の場が広がりつつあるなかで、選ばれる鍼灸師になるための工夫も求められます。指名を増やすため技術に磨きをかける、訪問でのマッサージ需要の高さからあん摩マッサージ指圧師とのダブルライセンスを取得する、美容鍼灸であればアロマテラピーやフェイシャルエステの技術を身につけるといった差別化も有効でしょう。

多様な働き方ができる鍼灸師の仕事。興味を持たれた方は、実際に働く人の体験談や求人をチェックしてみてはいかがでしょうか。

参考

  • 公益財団法人東洋療法研修試験財団
  • 公益社団法人 日本鍼灸師会
  • e-Gov法令検索|あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律

あなたにおすすめ