5.歯科技工士の年収・月収
日本歯科技工士会が発表した「2021歯科技工士実態調査報告書」によると、歯科技工士全体の年収割合は最も多いのが「300〜399万円」20.0%、次いで「200〜299万円」18.8%、「400〜499万円」14.5%となっています。
勤務形態別で見ると、勤務者の約半数は「200〜299万円」または「300〜399万円」に分布しており、ボリュームゾーンであることがわかります。一方で、自営者については「200万円未満」から「1000万円以上」まで比較的分散しており、各事業者によって金額差が大きくなっています。

日本歯科技工士会「2021歯科技工士実態調査」をもとに作成
また、2024年12月時点でジョブメドレーに掲載されている歯科技工士の求人の平均賃金は次の通りでした。なお、残業手当など月によって支給額が変動する手当は集計対象外のため、実際に支払われる賃金はこれより多くなる可能性があります。
下限平均 | 上限平均 | 総平均 | |
|---|---|---|---|
パート・アルバイトの時給 | 1,239円 | 1,667円 | 1,428円 |
正職員の月給 | 22万8,779円 | 41万4,514円 | 32万1,646円 |
正職員の年収* | 320万2,906円 | 580万3,196円 | 450万3,044円 |
過去にインタビューをしたFさんの月収は29.4万円。平均のボリュームゾーンにいることがわかります。
6.歯科技工士の独立開業
歯科技工士は開業権のある国家資格なので、キャリアプランとして独立開業を目指す人は多くいます。経験とスキルさえ積めば自宅での開業や歯科技工所の開設ができるのも、歯科技工士の魅力といえます。
歯科技工士として独立開業する際に必要な届出を確認してみましょう。
■独立開業の届出
歯科技工所をあらたに開設する場合、開設者が所轄の保健所へ届出をする必要があります。開設後10日以内の届出が義務付けられているため注意しましょう。
開設時の届出内容
- 1.開設者の住所と氏名 (法人のときはその名称と主な事務所の所在地)
- 2.開設の年月日
- 3.名称
- 4.開設の場所
- 5.管理者の住所と氏名
- 6.業務に従事する者の氏名
- 7.構造設備の概要および平面図
引用:日本歯科技工士会/歯科技工所の開設・廃止届

